夢幻水滸伝
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第三百八十一話 南から北へその七
そのステーキを食べてだ、イザベルはマリアに言った。
「このステーキアルゼンチン風ですね」
「そやで」
マリアはにこりと笑って答えた。
「貿易してるさかい」
「アルゼンチンと」
「それで牛肉もよおさん輸入して」
「入っていますね」
「勿論私達もよおさん牧場作って」
「牛肉が多くありますね」
「豚肉も鶏肉もね」
牛肉以外の肉もというのだ。
「作ってるで」
「そして民の人達に食べてもらってますね」
「そやねん、それで輸入もしてるけど」
肉をというのだ。
「このステーキアルゼンチン風やけど」
「それでもですか」
「お肉はパラグアイ産やで」
「あたし達の勢力のお肉ですか」
「そやで。美味しいやろ」
「はい」
イザベルは食べつつ笑顔で答えた。
「いけます」
「やっぱりステーキは最高やね」
「そうですね、ただ日本にいますと」
イザベルは自分達の起きた世界の話もした。
「魚介類食べることが多いですね」
「海に囲まれてる国やさかいね」
「魚介類もええですね」
「私海老好きやで」
「あたしは蝦蛄が」
「お魚もええね」
「よおさん種類があって、カレイの唐揚げなんか」
この料理を話に出した。
「ええですね」
「ええね、ホッケの開きも」
「ああ、あれも美味しいですね」
「魚介類もええね」
「日本にいると思いますね」
「よお食べて。ほな今後こっちの世界でも」
マリアは自分達の国が内陸にあることから話した、パラグアイは周りを他国に囲まれた内陸の国であるのだ。
「パラグアイでも海の幸が食べられる」
「そうした国にしますね」
「そうしてこね」
「はい、ほな」
「そしてね」
マリアはステーキを笑顔で食べながらさらに話した。
「それまでに統一もしよね」
「この国を」
「そうしてこね」
「そうしましょう」
イザベラも笑顔で応えた、そして彼女もまたステーキを食べたのだった。
二人はステーキをワインと一緒に満喫し話をしてその話の通りに戦略を進めていった、まずはパラグアイ南部を掌握してだった。
北部に進出していった、その中でイザベルは軍を率いてある街を攻略した後でその街の市長に対して言った。
「これまで通りってことで」
「あの、我々は歯向かい戦ったのですが」
人間、起きた世界で言うメスティーソの外見の中年の太った男の市長がまさかという顔でイザベラに言った。
「それでもですか」
「降ればええから」
イザベラはその市長に笑って答えた。
「あたし等はパラグアイを統一して統治したいさかい」
「我々は、ですか」
「このままこの街で暮らして」
そうしてというのだ。
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