夢幻水滸伝
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第三百八十一話 南から北へその六
イザベルはマリアの仲間になった、そうして二人で勢力を治めていくことになったが勢力拡大の中でだ。
マリアはイザベルにだ、こう言われた。
「どうしても降らへん街や村ですが」
「あるわね、どうしても」
マリアは共に食事を摂る中で答えた、大きな牛肉を焼いたステーキをサラダと一緒に楽しみながら話している。
「私は使者を送ってね」
「降る様に言っていますね」
「そやけどね」
「もうどうしても降ることのない街や村は」
イザベルはステーキを食べつつ話した。
「軍を送ってです」
「攻め落とすのね」
「やっぱりそれしかないです」
「勢力を拡大するには」
「それでパラグアイを統一するなら」
「避けて通れへんことね」
「そうです、そやからです」
今度はワインを飲んだ、ステーキに合う濃厚な赤ワインだ。
「あたしが軍を率いて」
「攻めていくのね」
「そうしていきます」
「ほな私もね」
「マリアさんもですか」
「人にやらせて自分はしないっていうのはね」
そうしたことはというのだ。
「よおないから」
「そやからですね」
「ええ」
そうした考えだからだというのだ。
「私もね」
「軍を率いてですね」
「戦うわ、これまでも賊やモンスターの征伐をしてきたし」
「棟梁として」
「これからはね」
ステーキを食べ終え二枚目を注文してから話した。
「街や村もね」
「攻めますか」
「そうしていくわ、ただ戦でも無駄な血はね」
「流さへんですね」
「降ればよしで一般市民の人達は」
「絶対に手を出さへん」
「していこな」
こう言うのだった。
「何があっても」
「武器を持たへん人に手出しは厳禁です」
イザベルは強い声で言った。
「やっぱり」
「そう、戦をするのは武器を持つ人同士でやって」
そうしてというのだ。
「武器を持たへんとね」
「この世界の不文律の一つですね」
「攻撃せえへん」
「そうありますね」
「それに私達は星の人で」
マリアは自分達のことも話した。
「それでね」
「世界を救うのが目的で」
「そんな武器を持たへん人を攻撃する様な」
「そんなことをしたらあきません」
「そや」
絶対にというのだ。
「それはしたらあかん」
「そうですね」
「そやからね」
だからだというのだ。
「そこは守っていこね」
「そうですね、そしてそのうえで」
「パラグアイを統一していこね」
「そうしていきましょう」
戦もしつつとだ、イザベルはマリアの言葉に頷いた。そうしてそのうえで彼女もステーキを食べるのだが。
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