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夢幻水滸伝

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第三百八十一話 南から北へその五

「私としては」
「そうなのですね」
「空気も水も奇麗であってこそ」
 そうした環境であってこそというのだ。
「誰もが幸せになるので」
「環境は、ですね」
「常に頭に入れて政を進めていきます」
 この言葉の通りにだ、マリアは環境保護と保全を念頭に置いた政策を推し進めていった。そうしてだった。
 彼女の勢力は日に日に発展していったが環境は守られた、そこにイザベリも来て彼女に笑顔で言ってきた。
「あたしも協力させてもらってええですか?」
「あっ、貴女も来てたのね」
 マリアは市庁舎の自分の部屋に客だと言ってきた彼女にまずはこう返した。
「こっちの世界に」
「暫く修道院にいてです」
「そこで暮らしてたの」
「はい、職業僧兵でして」
 それでというのだ。
「そっちでいさせてもらってです」
「働いていたのね」
「そうでした」
 共にコーヒーを飲みつつ答えた。
「これまでは」
「それで今日ここに来たのは」
「先輩の評判を聞きまして」
 それでとだ、イザベラは答えた。
「先輩らしいと思って」
「それでなの」
「あたしも力になれたらと思いまして」
「有り難いわ」 
 マリアはイザベルの言葉を聞いて笑顔で応えた。
「ほなこれからは」
「あたしもですか」
「一緒にね」
「やっていってええですか」
「お願いするわ、実は私武器の神具持ってるけれど」
「コアトリクエですね」
「そやけど力技は苦手だから」
 それでというのだ。
「ほんまね」
「あたしは力技出来ます」
 イザベラは笑って答えた。
「というかです」
「得意なのね」
「起きた世界でもそうで」
「こっちの世界でもなのね」
「得意です」
「ほなね」
 それならとだ、マリアは応えた。
「宜しくね」
「あたしは力仕事ですね」
「頭も使ってもらうけれど」
「そっちもですね」
「出来るわよね」
「はい」
 そうだとだ、イザベルは答えた。
「ある程度ですが」
「いやいや、謙遜抜きでね」
「出来るならですか」
「ええから」
 にこりと笑っての返事だった。
「お願いするわね」
「はい、ほな二人で」
「やっていきましょう」
「これからは」 
 二人で話してだった。 
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