夢幻水滸伝
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第三百八十話 ペルーの冒険者その十五
「馬鹿とか賢いとかないわ」
「どちらから学んでも」
「ほんまのアホは何あっても変わらん」
極めて否定的に言った。
「何があっても学ばへん」
「どういった経験を経ても」
「口で誰からも見放されてもな」
そうなろうともというのだ。
「それでもや」
「言いますね」
「人の悪口ばかり言うてな」
「そのせいで見放されても」
「それで何とか助かってもな」
「反省せえへんで」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「また言う」
「そんな人もいますね」
「経験してもな」
それでもというのだ。
「学ばん奴もおる、そして歴史を学んでもな」
「その歴史からもですね」
「学ばん奴がおるわ、もうな」
エチェニケは嫌そうな顔で言った。
「経験も歴史もな」
「同じですね」
「学ぶ人は学んで」
そうであってというのだ。
「学ばん奴は学ばん」
「そんなものですね」
「そや、学ぶにもな」
経験でも歴史でもというのだ。
「結局どんなことからもな」
「学ぶものですね」
「賢い人は歴史からも学んで」
「経験からもですね」
「学ぶ、まあ経験は真っ当に生きてるとな」
そうしていると、というのだ。
「誰でも積んでく、けど歴史は学問やからな」
「学問は自ら学ぶものですね」
「自ら学ぶ人をな」
「賢者といいますか」
「そうかも知れんな」
「それ位の違いですか」
「真っ当に生きてへん奴はまともな経験積んでへんからな」
そうであってというのだ。
「経験を経ても何とも思わん」
「そんな人で、ですね」
「アホになる、それでそんなアホは学問なんてな」
「縁がないですね」
「何の努力もせん、本を読んでも」
それでもというのだ。
「その本を偉そうにあれこれ文句言うとかや」
「その本から学ぶのやなくて」
「ここが悪いあそこが悪いってな」
「本に文句を言うだけですね」
「ひいては書いてる人をな」
「それだけですね」
「そんなんやと読んでもや」
本、それをというのだ。
「もうや」
「何の意味もないですね」
「そや」
まさにというのだ。
「何も意味もない」
「そういうことですね」
「学ぶにはその本を謙虚に読む」
そうすることだというのだ。
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