夢幻水滸伝
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第三百八十話 ペルーの冒険者その六
「果物や野菜も食べないとあきませんね」
「はい、やはり」
「健康のことを考えますと」
「そうしたものも食べることです」
「美味しいですし」
「トマトも食べましたが」
それだけでなくというのだ。
「オレンジも食べてビタミンも捕球しましたので」
「健康でいられますね」
「食べた分だけ」
「そうです、健康はです」
何と言ってもというのだ。
「冒険者でも欠かせへんですね」
「はい、肉体労働ですから」
「何と言いましても」
二人もそうだと答えた。
「戦ってあちこち歩いてものを運んで」
「身体が資本です」
「そうしたお仕事なので」
だからだというのだ。
「食べるものには気を使ってです」
「果物や野菜もですね」
「しっかり食べますね」
「そうです、ほなオレンジも食べたので」
デザートのそれもというのだ。
「健康になった分だけ寝ましょう」
「わかりました、それでは」
「その様に」
二人はリーダーであるアルゲダスの言葉に頷いてだった。
二人で同じ部屋で寝た、アルゲダスは一人で寝てだった。
次の日もそのまた次の日も冒険者として働き。
すぐに家に家具を全て購入できるだけの金が溜まった、するとアルゲダスは二人に対してこう提案した。
「お家を買いますか」
「そこで、ですか」
「一緒に暮らすのですか」
「はい、ペルーの手頃な場所に」
二人に冒険の途中一緒に歩きつつ話した。
「そうしませんか」
「お家ですか」
「冒険者がですか」
「確かにあちこち渡ってのです」
そうしてというのだ。
「渡り鳥なお仕事ですが」
「それでもですか」
「お家を持っていいですか」
「別にです」
これといってというのだ。
「持って悪いと決まってませんね」
「それはそうですが」
戦士はそれでもと応えた。
「普通はです」
「冒険者はですね」
「お家は持たず」
そうしてというのだ。
「宿屋に泊って」
「流れ流れてですね」
「暮らすものですが」
「そやけどお家がありますと」
それならとだ、アルゲダスは話した。
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