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夢幻水滸伝

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第三百八十話 ペルーの冒険者その五

「これまでもそうだったし」
「今もですか」
「同じものをですか」
「はい、頂いて」
 そうしてというのだ。
「食べましょう、これからもです」
「一緒にですか」
「食べるのですね」
「同じものを」
「三人で」
「そうしていきましょう」
 こう言うのだった。
「仲間として」
「アルゲダス様は星の方ですが」
 戦士は戸惑う顔でこのことを指摘した。
「それでもですか」
「人ですね」
 これがだルゲダスの返答だった。
「星の人は」
「神霊ではなく」
「同じです」
「僕達とですか」
「同じ命あるもので」 
 そうであってというのだ。
「寿命が来れば死ぬ」
「そうして存在であるので」
「ですから」
「僕達ともですか」
「同じです」
 そうだというのだ。
「まことに」
「だからですか」
 魔法使いも言ってきた。
「私達と同じものを食べるのですね」
「はい、ですがいつも宿屋でお部屋は別ですね」
「私達二人とアルゲダス様になっていますね」
「それはお二人がお付き合いをしていますので」
 だからだというのだ。
「僕は独り身で」
「だからなのですね」
「彼女さん欲しいですね」
 冗談めかしてこの願望も話した。
「早いうちに」
「まあそのことは」
「言わないことですね」
「縁ですから」
「そうですね、それでお二人は交際されているので」
「二人で同じお部屋で」
「僕は別室ですが」
 旅館に泊まる時はだ、野宿の時も実はアルゲダスは気を使って二人から距離を置いて寝ているのだ。
「そやけどです」
「仲間として」
「食べるもの、飲むものはです」
「同じですか」
「そうです、デザートのオレンジを」
 それをというのだ。
「楽しんで、です」
「食べることですね」
「そうしましょう、これからも」
 今だけでなくというのだ。
「それで宜しいでしょうか」
「アルゲダス様がそう言われるなら」
「でしたら」
「宜しくお願いします」
「その様に」
 二人もアルゲダスの心を受けてだった。 
 そのうえで三人でデザートのオレンジも食べた、アルゲダスはそのオレンジを食べてからこうも言った。 
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