夢幻水滸伝
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第三百七十八話 魔術と信仰その十
「おそらくこの国を統一しましても」
「ベネズエラをですか」
「そうしてもですか」
「それ以上はです」
どうにもという顔で話した。
「ないかと」
「ベネズエラを統一しますと」
「それからはですか」
「望めへんです、私一人では」
それではというのだ。
「これ以上はです」
「ないですか」
「そうなのですね」
「はい」
そうだというのだ。
「そう思っています」
「それでは」
神父はガブリエラの今の話を聞いて言った。
「西にはです」
「ピエトリさんがいますね」
「はい」
その彼がというのだ。
「それで、です」
「西に行くにしてもですね」
「どうなるか」
「境も接していますが」
シスターはこのことに言及した。
「どうされますか」
「今は衝突してへんでも」
「それでもです」
「戦をする気はないです」
ガブリエラははっきりと言った。
「ベネズエラ東部は統一しましたが」
「それでもですか」
「ここで勢力拡大は終わりとして」
そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「ピエトリ様と向かわれますか」
「ピエトリさんのことは知ってます」
こうも言った。
「起きた世界で」
「だからですか」
「はい」
それ故にというのだ。
「いずれお話をして」
「そのうえで、ですか」
「仲よくやっていきたいです」
「そうお考えなのですね」
「あの人はええ人です」
起きた世界での交流のことから話した。
「そうですさかい」
「一緒にやっていけますか」
「はい」
神父にも答えた。
「そうですさかい」
「やがてお話をされて」
「一緒にやっていけるなら」
「その様にですか」
「していきたいです」
こう言うのだった、そして実際にだった。
ピエトリから使者が来てガブリエラは会談を了承してだった。
そのうえで彼と共にベネズエラを治めていくことにした、ガブリエラはピエトリと飲みながらここまで話した。
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