世界の礎
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第三話 統制その三
「それだけで叛乱を防げる」
「だからいいのですね」
「そうだ、だからだ」
そうであるからだというのだ。
「塩を造るだけでなくだ」
「国の専売としましたか」
「そうした、叛乱が起こるとな」
「国が乱れますと」
「それだけで駄目だ」
「だから法も定め」
「軍を動かすのもな」
これもというのだ。
「しっかりと定め将軍達の定期的な交代も行い」
「文官、知事の下にも置いていますか」
「指揮を都に集中させてな」
即ち中央集権も進めているのだ。
「そのうえでだ」
「塩もそうして」
「二重三重にだ」
まさにというのだ。
「国が乱れない様にしているのだ」
「そうですね」
「そして多くの塩を作り」
その量の話もした。
「他国にも売っているな」
「鉄や他のものも」
「作物もな、そうして富を得て」
そうしてというのだ。
「それと共にその国の経済を握るのだ」
「そうもしますか」
「そして徐々にその国を掌握し」
経済からというのだ。
「我が国のいい情報も流してな」
「降る様にしていきますか」
「こうしていけば戦をするより容易にだ」
「他の国を勢力に収められます」
「特にだ」
義青はヤキにさらに話した。
「貧しい国はそうだな」
「鉄も塩も少なく」
「金もあまりなくな」
「ものもない国は」
「その経済を掌握しやすい、それにだ」
さらにだ、義青は話した。
「私は別にその国を害するつもりはない」
「決してですね」
「その国の存在も利も認める」
「文化や風習も」
「信仰もな」
「そうしてですね」
「この国に入る様に言うのだ」
「そうすればいいですね」
「富だ」
何と言ってもというのだ。
「まずはそれを持つことだ」
「義青様は最初からそうお考えですね」
「だから塔を踏破してだ」
「こちらに来られ」
「米とジャガイモ、玉蜀黍を出したのだ」
「実りの多い作物を」
ヤキはそういった作物をこう表現した。
「出して下さいましたね」
「多く食べられるとな」
「人も増えます」
「そうだ、まずはそこから」
「多く食べられる」
「だから米やジャガイモを出してな」
「人も増える様にして」
「多くの富を蓄えたのだ」
最初からというのだ。
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