世界の礎
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第三話 統制その二
「より堅固にする」
「そうしますか」
「城門には鉄を多く用いてな」
そうもしてというのだ。
「やはりだ」
「より堅固にしますか」
「そうするのだ、これでだ」
その様にしてというのだ。
「これまで以上に守りやすい、村も周りを柵で覆いな」
「村を囲み」
「守る、そして賊やモンスター達からも守るのだ」
村をというのだ。
「そうするのだ、そしてだ」
「そしてといいますと」
「それぞれの村に鍛冶屋を置く」
彼等をというのだ。
「街は当然な」
「そして鉄器を造らせるのですね」
「そうしていく」
今度はカニに話した。
「そしてだ」
「鉄の武器にですね」
「それに農具もな」
「造らせるのですね」
「鉄は国の専売にしているからな」
「その鉄を渡して」
「造らせる、そしてだ」
義青は話を続けた。
「塩も国の専売としているが」
「塩についてもですか」
「海にも面する様になったしな」
だからだというのだ。
「だから作るか」
「塩をですか」
そう言われてだ、カニは驚きの表情になって言った。それは彼にとっても他の者達にとっても信じられないことだった。
「作るのですか」
「そんなことが出来るのですか」
「山から掘り出すのではなく」
「作るのですか」
「その作り方を言う」
義青は驚く彼等に冷静に述べた。
「そして国全体にだ」
「塩を行き渡らせるのですか」
「国が専売とし」
「そうしますか」
「そして他国にも売るのだ」
そうもするというのだ。
「いいな」
「塩は必要です」
「人にとって」
「水と塩がなければです」
「人は生きられません」
「だから作る、いいな」
こう言ってだった。
義青は海水から塩を作り出す方法を言った、そしてそれを実行させて実際に海岸部で多くの塩を作ってだった。
売る様にした、するとだった。
「国の重要な収入源になっています」
「鉄と並んでだだな」
財務大臣に任じたドワーフの男ヤキに応えた。
「そうなっているな」
「左様です」
「税自体はかなり安くしているが」
「鉄を塩を国の専売にしたので」
「安定しているな、これは税収だけでなくな」
それに加えてというのだ。
「法を定め国家が生きるのに必要なものを持ち」
「鉄にしろ塩にしろ」
「国を統制するのだ」
「命綱ですね」
「それを握るとな」
人それに暮らしのそれをというのだ。
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