世界の礎
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三話 統制その一
第三話 統制
義青は主な王達それに大臣達を前に言った。
「これから官吏は試験で登用していく」
「試験ですか」
「そうだ、紙に問題を書いて渡すからな」
「その問題を解くのですか」
「そして口頭で質問もしてな」
コムに話した。
「そのうえで合否を判定し」
「合格した者をですか」
「官吏に任じる」
そうするというのだ。
「これは文官もだが」
「武官もですか」
「同じだ」
彼等についてもというのだ。
「試験に合格すればだ」
「登用しますか」
「そうする、その家の権勢で選ばずな」
そうせずというのだ。
「試験の合否でだ」
「登用し」
「能力があれば取り立てていく」
「そうされるのですね」
「これからはな、また各地を州や郡に分け」
今度は地方のことを話して。
「それぞれに知事という統治の頂点に立つ者を置いてだ」
「治めさせますか」
「その者の下にそれぞれの州を守る軍を指揮する将軍を置いてだ」
「指揮をさせますか」
「そうだ、そして知事も将軍もな」
その彼等もというのだ。
「二年や三年で交代させる」
「そうさせますか」
「長くいるとな」
それぞれの州の知事や将軍の地位にというのだ。
「そこに根を下ろしだ」
「力を持ち」
「その州を牛耳ったりするからな」
「その様にしますか」
「今後はな、また各州に軍を置き」
それと共にというのだ。
「このウル、都に多くの軍を置き」
「動く様にしますか」
「いざという時にな」
確かな声で話した。
「そうする様にする、また辺境には常にだ」
「軍を置くのですね」
「砦を設けてな」
イシュに話した。
「そのうえでだ」
「何かあれば」
「軍を出すなり砦に篭りな」
「戦いますね」
「砦には常に兵だけでなくだ」
彼等に加えてというのだ。
「食料や塩をだ」
「置きますか」
「そうする、食料は干し肉や燻製にだ」
そうしたものに加えてというのだ。
「干し飯、乾燥させたパンをだ」
「置きますか」
「餅も教えたな」
「米から作る」
「そうしたものを置いてだ」
そうしてというのだ。
「いざという時に食べる様にする」
「そうもするのですね」
「これからはな」
まさにというのだ。
「そして備える、そして街の城壁は煉瓦に換えていく」
「これまでの土を固くしたものではなく」
「煉瓦のものにしてな」
そうしてというのだ。
ページ上へ戻る