世界の礎
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第二話その十三
「間違いなくな、兵も常にいてだ」
「国として持ち」
「常に法を教え訓練をさせていてな」
「強いですね」
「そうだがまだだ」
今そうなっていてもというのだ。
「まだ先は長い」
「世界の礎を築くには」
「そうだ」
確かな声で言い切った。
「これからだ、だからな」
「それで、ですか」
「さらに技術を出すしな」
「軍も整えていきますね」
「そうする、そして軍の規律だが」
イシュを見て言った。
「厳しくしているな」
「これ以上はないまでに」
イシュもそうだと答えた。
「略奪も暴行も禁じています」
「給与をやったうえでな」
「褒美も弾み」
「敵国とはいえ後に我が国の民となるのだ」
義青は強い声で言った。
「ならばだ」
「そうした行いは許さないのですね」
「決してな、だから給与も与えているのだ」
国庫から出してだ、これは官吏達にそうしているのと同じで将兵達にも給与を支払って生計を立てさせているのだ。
「そうすればだ」
「略奪をせずとも収入がある」
「そうだ、大体自身の領土となる場所からだ」
義青は嫌悪を込めて言った。
「奪ってどうする」
「自らの富を奪う様なものですね」
「そして民を傷付けてもな」
それもというのだ。
「愚の骨頂だ」
「だからしないですね」
「そうだ、民もだ」
「我が国の民となり」
「兵にもなるのだ」
「だからですね」
「民も傷付けてはならない」
こう言うのだった。
「決してな」
「軍律は徹底してですね」
「厳しく定めている、そしてよく戦った者にはな」
「褒美を与え」
「取り立てもする」
そうもするというのだ。
「いいな」
「それでは」
「そしてだ」
さらに言うのだった。
「軍は出来る限り多く持ち」
「大軍を擁し」
「そうしてそれを見せるのだ」
「敵国にですか」
「存分にな、戦っても勝てない」
「そう思わせるのですね」
「そうする、千の兵で一万の兵に勝つことはな」
それはというと。
「まず出来ないな」
「確かに」
「だから大軍を擁し」
そうしてというのだ。
「馬に乗り鉄の装備で整える」
「その軍を見せるのですね」
「そうするのだ、ではいいな」
「はい、それでは」
「軍も整える、また軍は進みやすい様にな」
その為にもというのだ。
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