世界の礎
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第二話その十二
「酢漬けも食べる、また塩に漬けたな」
「塩漬けですか」
「それも造るし燻製も造る」
「燻製?」
「肉や魚を吊ってその下から木特に桜のそれを燃やし煙でいぶしたものだ」
燻製の話もするのだった。
「それも保存が利くからな」
「造りますか」
「猪を飼って豚にしているが」
「その豚の肉をですか」
「牛も馬も羊もな」
そうした家畜達もというのだ。
「必要とあればな」
「その肉を燻製にしてですか」
「保存してだ」
「必要な時に食べますか」
「そうする、ではいいな」
「そうしたこともですね」
「これから行っていく」
こう言ってだった、義青は国に今度は車輪の技術や桶や針の改善に樽それに保存食の導入も行わせてだった。
国家を発展させた、そうして気付けばチグリス=ユーフラテス川流域を掌握した。ここで彼は言うのだった。
「では次の段階に移るか」
「次といいますと」
「さらなる勢力拡大の前にだ」
コムに話した。
「まだやることがある」
「そうですか」
「それを行ってな」
「勢力を拡大されますか」
「焦ってはならない」
コムに冷静な声で述べた。
「世界の礎を築くにはまだだ」
「やることが多いですか」
「だからだ」
その為にというのだ。
「二つの川の流域を掌握したが」
「まだですね」
「やるべきことがある」
「それを行っていきますか」
「そうする、それを行い」
そうしてというのだ。
「それが整ってからだ」
「勢力拡大ですか」
「それを行うからな」
だからだというのだ。
「ここはな」
「また足場固めるですね」
「幸い戦は然程しなくて済んだ」
ここに至るまでというのだ。
「だがこれからはわからない」
「だからですか」
「さらに技術や作物を出してだ」
そうしてというのだ。
「政の仕組みもだ」
「整えますか」
「そうする」
こう言うのだった。
「今はな」
「そうですか」
「そしてだ」
「国をさらによくしますね」
「そうする、おそらく今この国はこの世界で最も豊かで強い」
「そうなっていますか」
「民も兵も多くだ」
そうであってというのだ。
「また技術も高く富もかなりのものだ」
「だからですか」
「この世界の国でだ」
「最も豊かで強いですか」
「そうなっている」
コムに強い声で言った。
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