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世界の礎

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第二話その六

「馬に乗るのだ、しかしだ」
「そのままではですね」
「それこそ生まれてから乗っていないとな」
 遊牧民の様にというのだ。
「乗りこなせないからな」
「だからですね」
「馬具を用いるのだ」
 鞍や手綱をというのだ。
「そうしたものがあれば訓練を受ければある程度でも乗れる様になり」
「そのまま戦うことも出来ますか」
「そうなるからな」
 だからだというのだ。
「馬に乗り馬具を用いる」
「これからは」
「そうしていくのだ」
「左様ですか」
「そして敵が来ればな」
 その時はというのだ。
「その馬に乗った者達、騎兵で戦うのだ」
「そうしていきますか」
「攻める時が来てもな」 
 その時もというのだ。
「同じだ」
「着兵達を用いて」
「戦う、ではな」
「これからはですね」
「騎兵を用いるぞ」
 馬具を採用したうえでというのだ。
「いいな」
「わかりました」
 イシュは確かな声で頷いた、こうして騎兵だけでなく馬具も採り入れられた。そこでとある隣国が攻めてきたが。
 義青は自ら出陣してだ、軍を率いるイシュに言った。
「歩兵は方陣を組むのだ」
「方陣といいますと」
「一列に五十人程横に並べてな」
 そうしてというのだ。
「それを盾に同じだけ集める」
「五十列ですか」
「そうだ、歩兵達はな」
 その兵の者達はというのだ。
「そうして戦う、歩兵達は槍を突き出してだ」
「あの武器を」
「そうだ、長くしたが」
「六メートル程に」
「あれを前に出してな」
 そうしてというのだ。
「前進してだ」
「敵にあたりますか」
「そうするのだ」
「そうですか」
「そして左右に騎兵を置く」
 歩兵の方陣のというのだ。
「そして戦う、術を使える者達はまずは方陣の周りに置いて」
「術を使いますか」
「そして術を使ったならな」
 その後はというのだ。
「方陣の中に入り」
「身体を隠しますか」
「そしてまただ」
「術を放つのですね」
「そうするのだ」
 こうイシュに話した。
「そして左右から敵軍を騎兵で攻めるのだ」
「正面は方陣で攻めて」
「そうしてだ」
 そのうえでというのだ。
「敵を囲むのだ」
「囲みそうして」
「殲滅する、だが降ると言うのなら」
 そうであるならというのだ。
「捕虜とするのだ」
「殺さないのですね」
「捕虜にして相手の国に使者を送るのだ」
「使者をですか」
「捕虜を返して欲しくば身代金を払えとな」
「そう言うのですか」
「そうだ、降った者は絶対に殺すな」
 義青はこのことは強く言った。 
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