夢幻水滸伝
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第三百七十二話 自信のないジェネラルその四
「いいお家を知っていますので」
「そちらにですか」
「アパートでも寮でもなく一軒家ですが」
「それでもかなりですね」
一人暮らしで一軒家というのはというのだ。
「ええのですね」
「すぐに部屋を掃除してもらいますので」
「そちらで、ですね」
「暮らして下さい」
「それでは」
アマードは妥協した、そしてだった。
その家で暮らすことになった、家は署に近い普通の市民が家族で暮らす様な一軒家で庭もあった。そこに入ってだった。
彼は暮らすことになった、仕事は保安官であったが。
「素早いですね」
「まるで音です」
「瞬く間に現場に来られて」
「ギャングもマフィアも倒されますね」
「ならず者達も」
「そうやとええですが」
街で暴れたり犯罪を行う者達がいると聞くと現場に急行しそうした者達を抑え捕まえているとだった。
誰もがこう言う、だがアマードは自信のない顔で言うのだった。
「僕も」
「いえ、お見事ですよ」
彼のサポート役になったこの世界に来て最初に出会った犬人の警官が応えた。
「私達からすれば信じられないです」
「そうなのですか」
「はい、そして」
警官はさらに話した。
「治安改善の案もお聞きしたら答えてくれていますが」
「そのこともですか」
「効果を出していまして」
それでというのだ。
「素晴らしいです」
「そうなのですね」
「ですから」
「僕はええのですか」
「頼りにしています」
アマードに心から言った。
「心から」
「そうですか」
「あの、それでなのですが」
警官はアマードにさらに言った。
「これからは保安官のお仕事だけでなく」
「他のお仕事もですか」
「されてはどうでしょうか」
「そうですか」
「署長ともお話したのですが」
「これからはですね」
「そうして励まれて」
その様にしてというのだ。
「この区をよくされてはどうでしょうか」
「そうするとより多くの人が助かりますか」
「そこでそう言われるのでしたら」
警官はアマードの心を見て言った。
「是非です」
「その様にですね」
「して頂けますか」
「はい」
まさにとだ、アマードは淀みのない声で答えた。
「僕でよかったら」
「では保安官以外の。この区全体を治める様な」
「お仕事をですね」
「されて下さい、区長ともです」
「お話をして」
「働かれて下さい」
「わかりました」
アマードは今度は頷いた、そうしてだった。
署長それに区長とも話しそのうえで区全体の行政を行うこととなった、すると彼は行政も見事であり治安だけでなく。
インフラも予算も大幅に改善した、それで署長は彼に昼食を共にする時に強い声で言ったのであった。
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