夢幻水滸伝
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第三百七十二話 自信のないジェネラルその三
「お家も用意しますので」
「それで、ですか」
「そちらに住んで頂いて」
「そうしてですか」
「そのうえで、です」
「この世界で暮らすのですね」
「そうされては如何でしょうか」
こう言うのだった。
「今からお家に案内しますが」
「そこに住んでええのですね」
「そうです、どうされますか」
「正直お家がないとです」
アマードはすぐに答えた。
「困ります」
「左様ですね」
「ですからお家を用意してくれるなら」
それならというのだ。
「お願い出来ますか」
「それでは」
「そして保安官にもです」
この役職にもというのだ。
「就かせて頂きます」
「そうですか」
「はい、それでは」
「これからお家に案内します」
「そうさせて頂きます」
こうしてだった。
アマードは署長それに警官に家になる邸宅に案内された、彼はその家はアパートか寮の一室だと考えていたが。
その立派な邸宅を見てだ、彼は驚いて言った。
「僕達が起きた世界では国家元首が住む場所です」
「そうなのですか」
「大統領官邸です」
「以前はとある資産家が暮らしていたのですが」
署長はその邸宅、宮殿そのもののそれを見て驚いているアマードに話した。
「今は郊外に暮らしていまして」
「それで今はですか」
「空き家です、そして私達の管轄区域にあるので」
「だからですか」
「管理している役所もです」
「住む人を探していますか」
「はい、では区役所の方にもです」
署長はさらに話した。
「お話をさせて頂くので」
「幾ら何でも」
唸ってだ、アマードは言うのだった。
「大統領官邸に住むとは」
「思われなかったですか」
「はい」
そうだというのだ。
「アパートの一室があれば」
「いえ、星の方ですから」
とんでもないとだ、署長はアマードに返事をした。
「こうした場所に住んで頂かないと」
「あきませんか」
「そうです、役所から使用人の手配もしますので」
「こちらで暮らされて下さい」
警官も言ってきた。
「是非共」
「僕が星の方なので」
「お願いします」
「いえ、それはええです」
アマードはあくまでと断った。
「僕には過ぎたもの、アパートか寮で」
「暮らされますか」
「そうしますので」
「ではです」
署長はアマードの要望を受けてそれならと応えた。
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