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夢幻水滸伝

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第三百七十一話 内政の充実その八

「ではシェラスコをな」
「食べるわね」
「そうさせてもらうけえ」
「どんどん食べてね」
 アレンカールは碧に笑顔で応えた。
「あたい達も食べるから」
「一緒にじゃな」
「食べてそしてね」
 そのうえでというのだ。
「飲みましょう」
「焼いたお肉とくればじゃ」
 碧は満面の笑顔で話した。
「やっぱりワインじゃ」
「赤ワインね」
「それじゃあ」
「勿論あるわよ」
「ならどんどん飲むけえ」
 赤ワインをというのだ。
「酒池肉林じゃ」
「あの、その表現は」
 アマードは碧の今の酒池肉林という言葉に引いた顔になって言った。
「あまり」
「ああ、いやらしい意味じゃな」
「そう聞こえますか」
「これは言ったままじゃ」
 碧はあっさりとした口調で返した。
「酒池肉林とはじゃ」
「お酒の池を造ってですか」
「お肉を木々に吊るしてじゃ」
「肉林ですね」
「そうじゃ、つまりお酒とお肉が大量にある」
「そうした状況ですね」
「ちなみに肉林のお肉は干し肉じゃった」
 殷の紂王が用意させたそれはだ、尚紂王暴君説は実は周側の創作で実は殷は外征が続き疲弊していたところを周に攻められて滅んだとも言われている。
「焼いておらんかった」
「そこはちゃいますか」
「シェラスコとはな、しかしシェラスコを食ってじゃ」 
 そうしてというのだ。
「お酒をどんどん飲むならじゃ」
「酒池肉林になりますね」
「そうじゃ、それでじゃ」
「今からですね」
「酒池肉林の宴じゃ。まあそちらの酒池肉林もじゃ」 
 アマードに如何にも好色そうな笑みを涎まで垂らして向けつつ話した。
「生涯の伴侶殿と楽しむがのう」
「やっぱりそうされますか」
「身体中を貪るけえ」
 涎を垂らしつつ言った。
「そして婿殿もわらわの身体を隅から隅までじゃ」
「そうしてええとですか」
「そうじゃ、全てを婿殿に捧げるぞ」
「そうして楽しまれるのですか」
「そちらの酒池肉林もな」
「そうなのですね」
「それでじゃ」
 碧はさらに言った。
「結婚した後はそうするが今はのう」
「普通の酒池肉林をですね」
「楽しむけええ」
「はい、お肉どんどん焼けますし」
 瑠璃子が笑って言ってきた。
「お皿の上に切ってもらったお肉置いてもらいましょう」
「そのお肉をどんどん食べましょう」
 由香はもうフォークとナイフを手にしている。
「皆で」
「牛肉も豚肉も食べて」
 紗枝は食べる肉の話をした。 
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