夢幻水滸伝
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第三百七十一話 内政の充実その四
「それでじゃけえ」
「お醤油が多いのね」
「そうじゃ」
「そこはそうなのね」
「そうじゃ、しかし料理上手は認めてくれるのう」
「事実だからね」
それでというのだ。
「喜んでね」
「それは何よりじゃ、それで結婚すればじゃ」
「旦那さんにいつも美味しいもの食べてもらうのね」
「子供達にのう」
将来生まれる彼等にもというのだ。
「そうしてもらうけえ」
「それでお料理もなのね」
「勉強してるけえ」
「ええ奥さんお母さんになるつもりね」
「わらわはよい両親を持ってじゃ」
碧は今度は自分の家庭の話をした。
「よおさんの兄弟姉妹がいてじゃ」
「公平に愛して育ててもらったのよ」
「そうじゃけえ、子供達もじゃ」
自分が産む予定の彼等もというのだ。
「平等、公平にじゃ」
「愛情を注いで育てるのね」
「そしてじゃ」
碧はさらに話した。
「若し養子さんを迎えてもじゃ」
「公平、平等になのね」
「愛情を注いでのう」
「育てるのね」
「贔屓はあかんのう」
碧はアレンカールに確かな声で言い切った。
「だからじゃ」
「そうしたことはしないのね」
「そうじゃ」
まさにというのだ。
「決してな」
「碧ちゃんいい親御さんになるわね」
「そう思ってくれるか」
「ええ、実践するタイプだしね」
「実践は床だけじゃないけえ」
「そっちはまだでしょ、けどその心も知ってるから」
碧が色々常識の範疇を超えたことを言ってもというのだ、アレンカールは彼女の本質を知っているからこそ言うのだった。
「是非ね」
「頑張って欲しいとじゃな」
「思っていて絶対にやってくれるってね」
その様にというのだ。
「確信してるさかい」
「やらせてもらうけえ」
「お願いね」
「治安と軍事のことは任せるけえ」
碧は笑顔で応えた、そうしてだった。
瑠璃子達四人と共にブラジルの統治に加わった、アレンカールに頼まれたことをそのまましていくが。
その状況を見てだ、アマードは治水計画を確かめつつ共に仕事をしているアレンカールに笑顔で言った。
「いや、想像以上にです」
「順調に進んでるわね」
「はい」
まさにというのだ。
「瑠璃子さん達も国木田先輩もです」
「頑張ってくれててね」
「ほんまにです」
「あたいにしてもね」
「想定以上にですね」
「ええ具合で進んでいるわ」
「左様ですね」
アレンカールに笑顔で応えた。
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