| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

仮面ライダー エターナルインフィニティ

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第九話 蛇の力その五

「だがそれでもだ」
「幻にも攻撃力はあるんだな」
「その実体以外にも」
「私の力だ」
 その自身のことをだ。オロチはさらに述べていく。
「実体に捉われないのだ」
「つまり。実体を倒さない限り」
「僕達は幻からも攻撃を受け続けるということか」
「さて、今度はどうする」
 オロチは楽しげに二人に問う。
「それを見せてもらおう」
「まあこちらにしてもな」
 響鬼が応える。
「手のうちは隠さないさ」
「駆け引きはしないというのか」
「いや、駆け引きになる前に」
 それよりもだ。さらにだというのだ。
「あんたを倒させてもらうさ」
「だからか」
「ああ、だからな」
 こう言ってだった。響鬼は宗朗に言った。
「悪いが今度もな」
「音楽ですね」
「俺はこれで戦うからな」
 それでだとだ。実際に太鼓のバチを両手に出してだった。
 そのうえでだ。宗朗に対して言った。
「これで叩けば幻なら消えるさ」
「消してそうしてですね」
「ああ、最後に残るのは実体だけだ」
「そしてその実体を」
「二人で倒すからな」
「わかりました。それじゃあ」
 響鬼の言葉に応えそうしてだった。
 響鬼は跳びだ。早速だ。
 オロチの頭のうちの一つをそのバチで叩く。するとだ。
 それだけでオロチの頭が消える。やはり幻だった。
 そしてだ。宗朗もまた。
 響鬼に続いて彼も跳びオロチの頭を斬る。するとだ。
 それでまた頭が消えた。二人がオロチの首達の執拗な攻撃をかわしつつ。
 そのうえで頭を一つ、また一つと打っていく。それをしてだ。
 遂には全て消してしまった。残るは一つだった。そしてその最後の首は。
 二人を見据えてだ。こう言うのだった。
「面白い。うって出るとはな」
「攻撃は最大の防御じゃないのか?」
「確かにな」
 その通りだとだ。オロチ自身も認める。
「流石だ。私が見ようと思っただけはある」
「それでか」
「そうだ。それでだ」
 こう話してだった。オロチは。
 今度はだ。ただその首で襲い掛かる。そうしてだ。
 二人を噛み潰さんとする。だがここでだった。
 二人はそれぞれだ。渾身の力を込める。そのうえで。
「ではな」
「はい、最後の最後で」
「勝負を決めよう」
「これで」
 こう言い合いだ。そのうえでだった。
 二人は自分に向かって来る巨大な首に向かい跳んだ。そのうえで
 まず宗朗が上から下に大上段で斬った。そこに。
 響鬼もだ。オロチの頭にバチでこれでもかと打ち立てる。幾度も幾度も。
 そうしてだった。遂にだった。
 オロチは動きを止めて。ゆっくりと崩れ落ちた。その頃には。
 他の首も倒れていた。八つの首全てがだ。戦士達は勝ったのだ。
 しかしここでだ。オロチ、敗れたそのスサノオが言ってきたのだ。
「見事だ」
「勝負ありじゃな」
「そうだ。この世界での戦いは君達の勝ちだ」 
 スサノオもだ。そのことを認めてきた。彼自身がだ。
「そのことは認めよう」
「では御主は去るか」
「そうさせてもらう。とりあえずは」
「とりあえずか」
「また君達の前にその姿を現す」
 スサノオは述べていく。
「そうして永遠にだ」
「全く。諦めの悪い奴じゃのう」
「しつこいと嫌われるわよ」
 幸村だけでなく千姫も言う。
「何はともあれ戦は終わったが」
「完全に終わりとはいかないのね」
「さて、次の世界ではどのライダー、そして戦士が私とどうして戦う」
 そのことをだ。スサノオは楽しげに話していく。
「見せてもらおう」
「そうだな。次の戦ではだ」
 十兵衛もだ。そのことについて話す。
「どういったものになるのか見せてもらおう」
「ではその時に再び」
 それを言ってだ。スサノオは。
 完全にその気配を消した。それと共にオロチの巨体もだ。何処かへと消えてしまっていた。そのうえでだ。残った戦士達は。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧