| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百六十七話 アメリカから南半球へその六

「そうやったな」
「それが深刻な問題になってるな」
「今もな」
「自分のことしか考えん奴は環境のことなんかどうでもええが」
「自分さえよければでな」
「まともなモンはな」 
 そうした人はとだ、芥川は真顔で話した。
「考えるさかいな」
「それでやな」
「そや」
 まさにというのだ。
「そうしたこともな」
「考えて政をやるな」
「そや、それでや」
「あっちの世界は環境もやな」
「どうも最初から考えられていてな」
 政においてというのだ。
「そしてや」
「そのうえでやな」
「そや」
 まさにというのだ。
「僕等もな」
「考えて政してるな」
「それだけちゃう筈や」
「ひょっとした環境破壊が世界を襲う危機かも知れんしな」
「その可能性もあるしな」
 実際にというのだ。
「それでや」
「気を付けるに越したことないな」
「政でもな」
「そうしたら皆快適に暮らせるしな」
「それでやな」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「環境のこともやってるし」
「その分も時間と予算かかったけどな」
「ええ筈や」
「そやな」
 中里も確かにと頷いた。
「文明と自然の調和やな」
「いや、文明は自然の中にあるんや」
 芥川はこう反論した。
「対立するもんやなくてな」
「その中にあるか」
「そやから自然を過度に乱さん様にな」
「環境は守るべきやな」
「そして絶対やない」
 芥川は強い声でこうも言った。
「文明はな」
「自然より上位にはなくてな」
「対立するもんやない、ほんまな」
「自然の中にあるな」
「ひいては人もな」
 即ち自分達もというのだ。
「この世界でも然りや」
「そやから人が諸悪の根源とか言わんな」
「どっかのアニメの悪役とか元総理みたいにな」
「あの鳥みたいな名前の総理大臣か」
「あのおっさんはもう論外や」
 それこそとだ、芥川は言い切った。
「禁治産者ちゃうか」
「ああ、そのレベルやな」
「そやろ、そもそもそう言ってる奴は自分はな」
「まさに我が身可愛いやな」
「自分だけはちゃうってな」
 人が諸悪の根源とは考えていないというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧