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夢幻水滸伝

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第三百六十七話 アメリカから南半球へその三

「文明かてね」
「他の勢力と比べると進んでるね」
「ええ、そのことがあって」
 アレンカールは綾乃に話した。
「今は進歩よりもね」
「普及と浸透に力を入れたね」
「そうしたわね」
「長い間時間をかけて」
 そうしてというのだ。
「連合全体に水道や電気を普及させたわね」
「そやね、鉄道も切り替えたし」
「電車にね」
「ジェット機は開発出来てへんけど」
「普及は成功したわ」
「そうなったね」
 綾乃も確かにと言った、見れば何時の間にか彼女の酒はビールから日本酒になっている。一升瓶のそれを自分からコップに入れて飲んでいる。
「テレビもカラーになって」
「ジェットは出来てへんけど」
「発展してる分野もあるね」
「そうね、まあジェットとかはおいおいね」
「開発してこね」
「レシプロからね」
 この航空機からというのだ。
「切り替えていきましょう」
「やがてはね」
「ヘリコプターは開発出来ていて」
 アレンカールはこの兵器の話もした。
「実用化しててな」
「ええ、ちゃんとコクピットがあってね」
「二人でも乗れる」
 そうしたというのだ。
「本格的なヘリが実用化されてるけど」
「ジェットはね」
「まだよ」
 こちらの技術はというのだ。
「これからね」
「そやね、何でも順調にいくか」
「技術開発についても」
「そうもいかへんし」
「普及に力を入れてもよかったわね」
「そやね」
「ああ、何しろな」
 リーもそれはと言った。
「十星連合は技術レベルもまちまちやった」
「それぞれの地域で」
「アメリカは二次大戦頃のレベルでな」
 綾乃に起きた世界に例えて話した。
「地下世界なんかは産業革命はじめの頃のレベルやった」
「結構以上に違ってたね」
「そやからな」
「うち等は技術の均等化考えて」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「実際にな」
「それを政でやってきて」
「ほんまな」
「勢力圏全体で技術の均質化が出来たね」
「そや、よかったわ」
 実にというのだ。
「ほんまな」
「それでそれが正しかったね」
「これから技術革新に本格的に力を入れてもな」
 そうしてもというのだ。 
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