夢幻水滸伝
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第三百六十六話 戦場での会談その七
「外でバーベキューを焼きながらな」
「飲むんやな」
「どないや、それで」
「それもええな、ほなな」
「明日はそうして楽しんで」
「今日はワインや」
ハンバーガーやラザニアを食べつつだ、二人で話してその日は実際にそうしたメニューで楽しんだ。
そして次の日はバーベキューを焼いてそれぞれ好きな酒を飲むが。
メルヴィルはニューヨークの中華街で買った桂花陳酒をロックで飲みながらだ、赤くなっている顔でこんなことを言った。
「中国の酒も美味いな」
「チャイナタウンで売ってたやつやな」
「ニューヨークのな」
トウェインにまさにそこでと話した。
「この酒も好きでな」
「買うて飲んでるか」
「そや、他には杏酒も好きで」
こちらの酒もというのだ。
「飲むで」
「そやねんな」
「この世界にもチャイナタウンあるからな」
だからだというのだ。
「それでな」
「今こうしてやな」
「バーベキューを食いつつな」
焼かれて串に刺されている牛肉や野菜にソースをかけて食べながら言う。
「そうしてな」
「飲むんやな」
「これもおつなもんや」
「いやあ、バーベキューええですね」
フォークナーはスタインベックが差し出したバーベキューを受け取って有り難うと彼に言ってそれを食べてから話した。
「こっちの世界にはいませんがフィアンセにも食べさせたいです」
「ああ、自分婚約者おるな」
「それで今同じ学校に通ってまして」
スタインベックに話した。
「お互いカレッジを卒業しましたら」
「結婚するか」
「その予定です」
「そうなんやな」
「それで幸せな家庭を築くことがです」
二人でというのだ。
「私の夢でして」
「そうか、今から考えてるか」
「何かと。やはり真面目と思いやりですね」
フォークナーは実際に真面目な顔と声で話した。
「大事なんは」
「結婚生活を続けるにはか」
「幸せな」
「それはな」
まさにとだ、スタインベックはビールをジョッキで飲んでから頷いた。
「ほんまにな」
「その通りですね」
「ああ」
実際にというのだ。
「幾ら社会的に成功してもな」
「この二つがないと」
「あかんわ、しかし自分真面目でな」
スタインベックは仲間達に焼いた肉を渡しているフォークナーに話した。
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