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夢幻水滸伝

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第三百六十五話 戦場での会談その十二

「限られてるさかいな」
「それで、ですね」
「やっぱりな」
「軍隊ですね」
「そや、今若し災害が起こったらな」
 勢力圏の何処かでというのだ。
「即座にや」
「軍隊を向かわせますね」
「そうするわ」
 絶対にというのだ。
「ええな」
「それでは」
「災害は起こる」
 絶対にというのだ。
「何時何処かはわからんが」
「必ず起こりますね」
「流石に日本は極端やが」 
 この世界でも日本は災害が多い、地震も台風も頻発しそれがこの国の環境の問題点だとも言われている。
「しかしな」
「どの国でも起こりますね」
「何らかの災害がな」
「そやからですね」
「起こるもんと考えて」
「起こればですね」
「すぐに軍隊を派遣するんや」
 そうするというのだ。
「冒険者達を送ってもな」
「サポートですね」
「メインはな」 
 ミッチェルに確かな声で話した。
「あくまでな」
「軍隊ですね」
「その時はな、今でもな」
 災害が起こればというのだ。
「軍隊を送るで」
「そして民を助けますね」
「その場所を復興させてな」
 そうもさせてというのだ。
「そのうえでな」
「そうしますね」
「そしてわい等はな」
 自分達のことをあらためて話した。
「これからな」
「会談ですね」
「そや、さてどうなるか」
 トウェインは視察の中で歩きつつ腕を組み言った。
「一体な」
「成功か失敗か」
「成功すればな」
 それでというのだ。
「同格同士でな」
「一緒にやっていきますね」
「そして最悪失敗すればな」
「再戦も有り得ますね」
「そうなるかもな」
 こう言うのだった。
「ほんまにな」
「それは最悪の事態ですね」
「もう一回こんな戦やってな」
 ミッチェルに曇った顔で話した。
「引き分けになる可能性高いしな」
「国力の消耗に他ならへんですね」
「内政で力注いだら利益として返って来るけどな」
「戦は消耗でしかないですね」
「そや、実は勝ってもな」
 それでもというのだ。
「かなりの力を消費するしな」
「出来る限りやるもんやないですね」
「日本の歴史学者は儲かるとと言うたが」
 日露戦争で日本は勝って戦争は儲かると錯覚したというのだ、しかし実際は戦費で何年も苦労し二次大戦後も返済していた。こうした主張をして歴史学者として通用したのが戦後日本の歴史学の世界である。 
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