夢幻水滸伝
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第三百六十五話 戦場での会談その九
「ことを決めるで」
「そうしますね」
「考えてみたら棟梁は二人でもええな」
トウェインは考える顔で述べた。
「それでも」
「ではメルヴィルさんと」
「そや」
まさにというのだ。
「一緒にやってくか」
「同格で」
「これまではどっちが上か決める為に戦ってきたが」
「決着がつかなかったので」
「会談で決めたい、それに引き分けに終わったってことは」
この現実もだ、トウェインは指摘した。
「互角、優劣がないってことやからな」
「それで、ですね」
「同格となるしな」
「ほなですね」
「そうなることも視野に入れてな」
そのうえでというのだ。
「会談をしたい」
「そうですか」
「どっちにしろまた戦うとかな」
顔を顰めさせてだ、トウェインはそうすることも話した。戦の結果満身創痍となっていい状況に陥っている自軍を見つつ。
「もうな」
「無理ですね」
「この状況やとな」
「例え回復しても」
「またああした戦するとかな」
「考えられへんですね」
「それでまた引き分けになる可能性が高い」
再び戦を行おうともというのだ。
「そやからな」
「もう戦はですね」
「わいはしたくない」
顔を顰めさせたまま話した。
「もうな」
「それは誰でもですね」
エリカも言ってきた。
「ほんまに」
「そやろ、これだけのダメージを受けてな」
「また戦いたいか」
「誰も思わんな」
「そうですね、ほなですね」
「この会談でな」
「全てを決めますね」
こうトウェインに話した。
「そうですね」
「そや、そうしよな」
「それでは」
エリカは確かな声で頷いた、そしてトウェインにあらためて話した。
「それで水軍の状況ですが」
「テキサスの港に入れてやな」
「修理と整備を行っていますが」
「かなりの損害が出てるからやな」
「はい」
だからだというのだ。
「時間がかかります」
「やっぱりそやな」
「それにです」
さらに言うのだった。
「将兵達もです」
「回復と復活にやな」
「時間がかかります」
「水軍も損害大きいさかいな」
「そやからです」
だからだというのだ。
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