わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ
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13-6-2
次の日の朝食は、海藻のお味噌汁とお漬物、イワシ丸干しの焼き物と簡単なものだったけど泉希が手伝っていたみたいで、台所から出てきた。食べていると、道弘が
「みゅうみゅんと璃々の膝から下が、変に白くってなー 微妙な色気感じるよなー」
「・・・ ・・・」
「道弘 ウチは? ウチはもともと色が黒いってゆうてるんかー?」と、最初に泉希が咎めるように
「いや そーいう訳じゃー あっ このみそ汁 うまいなぁー 泉希が作ったの?」
「アホッ それは、ばあちゃんじゃー ウチは魚焼いただけ! お前なぁー 罰として お皿 洗いナァー」
泉希は、午前中はおばあさんとお墓参りに行くからと言っていて、励も写真を撮りたいからと、一緒することになってしまったので、残ったみんなで浜辺に向かった。
「道弘 さっき ウチ等にセクハラまがいのこと ゆうてたやろー」
「えっ あれ? セクハラなんか? 見たままの感想やでー」
「それがセクハラっていうんやー 今はな なぁ 璃々?」
「ふふっ そーやなー」
「ちゃうんやー 肌の色が白いネって 褒めたつもりや あのな みゅうみゅんなんて、転校してきた時は、全身真っ黒けやったやん でも違ったんやなぁーって・・・すみれは 本当は白いんやでー だけど、最近 俺とジョギングしてる時、短パンで脚出してるから 日焼しちゃってー・・・」
「お前 何が言いたいネン すみれのおノロケか?」
「いや そんなんちゃうけどな 璃々って 意外やったなー 前はお嬢様やってウワサもあって、近寄りがたいなって感じてたけど こうやってると意外と親しみやすいなって それに、みゅうみゅんに反応してくれたんも 璃々が最初なんやろー? すごいよなー この前の期末考査も学年一番やったんやろー 勉強もラグビーもすごいしー」
「そんなことないよ ウチはみゅんに刺激受けて・・・衝撃的な娘やったから・・」
「まぁ ええわー 罰として 道弘 海の中で馬して ウチ それを踏み台にして、飛び込むから」
「えぇー 何 言い出すネン みゅん・・・ 俺のことなんや思ってるネン」
「ウン ダチやー」
と、なんだかんだと私の言うことを聞いてくれるのだ。膝より少し上のところの海に入って、膝に手を付いてかがんだ道弘の背中を目指して、飛び上がった私は、道弘の背中を踏み台にして、思いっきり蹴って海に飛び込んでいった。
「うぉー 爽快 いい感じ」と、海の中に転んで顔を拭っている道弘に向かって叫んでいて
「璃々もやってみなよー 面白いよー」と、道弘はめげずに、それでも うぅー と言いながら、又、馬の姿勢になっていて、璃々も同じようしていた。
「もう むちゃくちゃやんけー みゅうみゅんはチビやからマシやけど璃々はなぁー」と、道弘が根をあげていたが
「なんやねん あれっくらいでよろけやがってー 頼んないのー」と、私が言うと、その後は、お互いに頭を沈め合ったりして、もみ合っていたが
「道弘君 ありがとうネ でも 楽しかった」と、璃々は気を使ってか、道弘に声を掛けていたのだ。
「いや お姫様 ふたりが 楽しいんなら 良いんだよー みゅうみゅんのお転婆なのは慣れてるからー」と、すみれを気にしながらも答えていた。
その後、私は璃々を誘って、又、岩場のほうに行こうと言って、二人で泳いでいくと
「なぁ 道弘君は いいの?」
「うん ええねん すみれと二人の時間も必要やろー? ほらっ ふたりで仲良く浮き輪にのって浮かんでるヤン」
「あっ そうかー みゅんは 気ー利かせたんやー なぁ 道弘君とあんなん・・・ みゅんは身体触れ合うようなんでも 平気なん?」
「へっ あいつは 前から喧嘩友達やからなーぁ 男として意識してへんのや 向こうもそうやと思うでー」
「ふ~ん でも すみれは面白くないんちゃうの?」
「どうだろね でも 道弘とあんな風になったんは あの二人の間柄知る前やもん すみれは芯がしっかりしてるから なんとも思ってへんのんちゃう? 知らんでー 本心は・・・」
「みゅんは 何にでも グィグィ 行くからなー」
「でもなー 泉希のお陰やー このグループも泉希が認めたもんばっかりやー みんな しっかりと、人の痛みとかも感じるネン 自分も持っている みゅうみゅんも そんなグループに加えてくれたんやー みゅうみゅんがこーやって自由にできてるンも泉希のお陰 だからネ 璃々も泉希とペァみたいにやってくれてるのって みゅうみゅんはすご~く うれしいんやー だって 璃々も みゅうみゅんには雲の上の人やからー そんな二人やったら最強ヤン」
「・・・ 泉希言うように やっぱり みゅんは不思議ちゃんやのね」
お昼に戻ると、泉希がみんなに素麺を用意してくれていて、イカと海藻の酢の物と。お昼を済ませて、その日は、早い目の夕食をとって、6時過ぎに泉希の叔父さんと、知り合いだという人の車に分乗して、花火打ち上げの浜会場から少し離れたところの公園に連れて行ってもらった。横の方向から見るんだけど、それでも沢山の人が居て、開始を待っていたのだ。
花火が始まると、すみれを前の方に押し出して、道弘はその肩に手を添えて後ろから守るように見ていた。励も最前列でしきりと写真を撮っていたのだが、途中から璃々を導くようにして前のほうに・・
「だって 励君 写真を」
「写真なんて いいんだよ それよりも せっかく、来たんだから しっかりと 君のその眼に焼き付けておく方がいいだろう?」と、私が聞いていても、グサッとくるようなことを、この男は・・・
家に戻ると、おばあさんが 越前そばだよと おろし大根を乗せたもの 辛み大根だそうだ 私には、辛いと思ったけど、花火の最中は暑かったから、丁度いいのど越しで美味しかった。その夜は寝る時も暑くって、私が
「ねぇ この仕切りの襖 開けて良い? その方が、涼しいでー むこうは二人やんかー みゅうみゅんはあっち 行くよー」
「えぇー そんなん・・・」と、璃々もすみれも・・・
「ええヤン あいつ等 悪いことなんか せーへんよ」と、私が襖を開け始めると
「もぉー みゅんは野生児なんやから 好きにさせときー」と、泉希はいつものように呆れていたが、布団を動かす私を見て、驚いていたのは、男の子達だった。それでも、私は平気で横に布団を動かしていたのだ。
次の日の朝は、泉希が台所に立つのを見た後、私は、璃々を伴って、浜辺に向かった。璃々とも、昨日 誘って打ち合わせしていたのだ。目的は、生まれたまんまの姿で泳ぐこと。人の居ないのを確かめて、服を脱いで沖に向かっていた。だけど、途中で璃々がなんか不安と言い出したので、ショーツだけを着けて泳いでいて、璃々も楽しそうに、ふたりではしゃいでいたのだ。
戻ってくると、泉希が玄関で仁王立ちしていて
「ふたりとも どこに行ってたの? 髪の毛も濡れてるねぇー」
「うー 泳ぎに・・・」と、二人してうなだれていた。
「あっ そう 水着は干したまんまなんだけどなぁー」
「でも・・・ 下はちゃんと穿いてたよ 魚が入るといけないと思ったからー」
「ここの魚はみゅんのあそこに潜り込むような 変態じゃぁありません あのねー ここはみゅんの育った島じゃぁ無いのよ! 今年は、もう、みゅんも大人の女なのよ 誰かに見られて、通報されたら 全国の新聞に載って・・・ そんなことで桜中が知られて・・・そんなんになったら 校長先生にもみんなに迷惑かけるの! わかってんの!」
「だってー 気持ち 良いんだものー 自然に溶け込んだ感じ・・・あっ ごめんなさい」
「璃々も! この子は 時々 ウチ等には 考えられへんことしだすんやー まだ 子供 抜けきれへんからな!」
「泉希 ごめん ウチも楽しいだろうなって 思ったから でも、初めて あんなの 気持ち良かったぁー」
「当り前ヤン あんなこと普通 誰もやらへんでー もう ええよー 朝ご飯 出来てるでー 食べよー」
と、道弘はそのことを聞いて「なんだー 俺も行ったのによー」と、無邪気にはしゃいでいて、私は ふぐの味醂干しというのを、少し落ち込みながらかじりながら なによー 去年は泉希もすみれも付き合ってくれたヤン・・・と、思いながらー
その日は、朝、少し泳いで、おばぁさんにお礼を言って、バスに乗り込んだ。お昼は、泉希が ここの名物だからとソースカツ丼を食べて帰ろうということになっていたのだ。そこで、璃々が
「みんな ありがとうね ウチはこんな風に友達と遊んだこと無かったから、すごく楽しかったの 泉希に叱られたけど、みゅんと一生の想い出作れたしー それに、励君も道弘君も優しくってー ウチは男の子のこと毛嫌いしてたんやけど、違うんやなぁーって感じたわ 泉希もありがとうネ 誘ってくれて」 泉希は、少し ウルッと来てたみたいなので、私が
「なにゆうてんねん 仲間やんかぁー 男の子ゆうて毛嫌いなんかしたらあかん だいたいやねー 男も女も対等やねん ただ少し違うように神様も作ったんや 男はあそこが出てるように 女はそれを受け入れるような身体を作ったんや だから、協力してそれを繋ぐようにして、もっと伸びるようにな お互い 助け合うように・・と アッ みゅうみゅんは経験者ちゃうでー」と、言い過ぎてしまったと、おそらく顔が火照っていた。
「みゅん いまさら 何 性教育してるん?」と、泉希に責められていると、道弘が
「みゅん先生 有難く いまの講義 承りました」と、みんなを笑わせようとしていた。
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