ドリトル先生とラーメン
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第十一幕その九
「あの時お静さんも大変だってね」
「ご主人達と一緒に瓦礫の中から必死に出てよ」
それでとです、お静さんは先生に答えました。
「そこからね」
「大変だったね」
「ええ、死ぬかもとかこれからどうなるかともね」
「考えたんだね」
「空襲もあったけれど」
戦争の時はというのです。
「あの地震の方がね」
「怖かったんだ」
「私はね。他の妖怪の皆も思うことよ」
「戦争よりも災害が怖くて」
「災害がないなら」
それならというのです。
「これ以上のことはね」
「ないね」
「そうよ、それで災害の時には」
その時はといいますと。
「色々保存食があると助かるけれど」
「インスタントラーメンもだね」
「あったら助かるわ」
「お湯があったら出来るからね」
「そう、最悪そのまま齧っても」
インスタントラーメンをというのです。
「いいでしょ」
「チキンラーメンは元々そうした食べ方があるしね」
「ええ、袋やカップから出して」
「麺をそのままね」
「齧ってもね」
そうしてもというのです。
「別にね」
「いいね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「災害の時もインスタントラーメンはね」
「あればいいね」
「だから変に自然食にこだわって」
そうしてというのです。
「インスタント食品や冷凍食品を否定する」
「そうした人はだね」
「あれでしょ、原発事故にも」
「もう風評被害撒き散らす様なことを言うよ」
「そうした人ッてそうよね」
「そんな人こそね」
まさにというのです。
「一番邪魔よ」
「災害が起こった時にもだね」
「平和な時でもそうでね」
まさに邪魔でというのです。
「害にしかね」
「ならないね」
「ええ、だからね」
それでというのです。
「私そんな人はね」
「嫌いだね」
「そうよ。インスタントラーメンはインスタントラーメンでね」
「素晴らしい食べものだね」
「いざという時もあれば助かる」
そうしたというのです。
「本当にね」
「素晴らしい食べものだよ」
「普通のラーメンもいいけれど」
「それと共にね」
「インスタントラーメンも素晴らしいわ、だからこれからも」
「食べていくね」
「皆と一緒にね」
お静さんは先生ににこりと笑って答えました。
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