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新オズの臆病ライオン

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第六幕その八

「けれどね」
「それでもだね」
「君としてはだね」
「うん、オズの国のライオンの王様でも」
 それでもというのです。
「そんな百獣の王とかね」
「君としてはだね」
「そこまではだね」
「いかないよ」
 とてもというのです。
「それはね」
「若しオズの国にそこまでの王様がいるならね」
 腹ペコタイガーも言ってきました、いつも通り誰よりも食べています。
「オズマ姫だね」
「うん、オズの国全体の国家元首だからね」
「そうなるね、けれどね」
 それでもとです、腹ペコタイガーはさらに言いました。
「オズマ姫が雄々しい、猛々しいとか」
「ないね」
「そうだよね」
「全くね」
「というかオズの国でそうした人って」
「そんな女の人ってね」
 臆病ライオンは笑って言いました。
「そうそうね」
「いないよね」
「そうだね」
「あれっ、いないかな」
 神宝は二匹のお話を聞いて言いました。
「女の人の英雄とか」
「そうした人もいるけれどね」
 臆病ライオンが答えました。
「例えば君中国人だけれど」
「中国から来た人でかな」
「木蘭さんとかね」
「あっ、あの人オズの国におられるんだ」
 そのお名前を聞いてです、神宝は嬉しそうに応えました。
「オズの国に」
「関羽さんや孫悟空さん達と一緒にね」
「そうなんだね」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「凄く可愛くて武芸もね」
「強いんだね」
「そうだよ、僕も好きだよ」
 その木蘭さんがというのです。
「あの人はね」
「そうなんだ、木蘭さんもいるんだ」
「けれどあの人も」
「雄々しいとか猛々しいとかはないね」
「可憐って感じだよ」
 そうだというのです。
「性格も真面目だしね」
「けれどオズの国にもそうした人はいるわよ」
 ドロシーはサラダ、トマトがたっぷり入ったそれを食べつつ言ってきました。
「ちゃんとね」
「そうなんだ」
「ええ、女神様でもね」
 こう臆病ライオンにお話しました。
「それもメソポタミアの」
「どんな女神様かな」
「イシュタル女神やイナンナ女神よ」
 ドロシーはこうしたお名前を出しました。
「エレキシュガル女神もね」
「そうした一面あるんだ」
「そうよ、貴方は知らなかったのね」
「奇麗な女神様達としか」
「それが格闘技とかになるとね」
 その時はというのです。 
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