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新オズの臆病ライオン

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第六幕その七

 皆で空中庭園をさらに楽しむことにしました、お昼も食べますがそのお昼ご飯はハンバーガーにサラダにチキンナゲットにコーンポタージュです。
 そういったものを食べてです、ドロシーは言いました。
「ハンバーガーってもうね」
「アメリカの食べものの代表ですね」
 神宝はそのハンバーガーを両手に持って食べつつ応えました。
「何といっても」
「そうそう、ハンバーガーはね」
 ジョージもそのハンバーガーを手に言います、それもアメリカ人として。
「まさにアメリカ料理の代表だよ」
「こうしてお外で食べるとね」
 カルロスも言います。
「尚更美味しいね」
「手軽に食べられて美味しくて」
 恵梨香も食べています。
「素敵な食べものね」
「そうね、まさか空中庭園で食べられるとは思わなかったけれど」
 それでもと言うナターシャでした。
「コーラもあって凄く合うわ」
「ハンバーガーにはコーラとか炭酸飲料が合うね」
 魔法使いも食べています。
「それも最高に」
「うん、しかもスパムバーガーもベーコンバーガーもあるし」 
 腹ペコタイガーは嬉しそうに舌なめずりしています。
「とてもいいね」
「ハンバーガーといっても色々だね」
 トトはチキンカツバーガーを食べています。
「それもまたいいね」
「ええ、皆が好きだから」
 ドロシーも言います。
「それでお外でも食べられるしね」
「今日のお昼はハンバーガーにしたんだね」
「そうよ、しかしね」 
 ドロシーは二段のハンバーガーを食べる臆病ライオンに言いました。
「貴方随分と絵になっているわね」
「絵になっているって?」
「この空中庭園にいてね」
 それでというのです。
「ここにいるメンバーの中で一番よ」
「そうかな」
「ええ、そう思うわ」
「ああ、ライオンはメソポタミアにもいてね」
 魔法使いが気付いた様に言ってきました。
「何かとモチーフにも使われてきたからね」
「そうなんだ」
「格好いいから王様や軍隊のシンボルとしてだよ」
「ライオンは用いられていたんだ」
「そこはギリシアやローマと同じだよ」 
 こうした国々と、というのです。
「そうなんだよ」
「成程ね、それでなんだ」
「空中庭園はメソポタミアのものだから」
 それでというのです。
「君はね」
「絵になっているんだね」
「そうだよ」
「うん、確かにそうだね」
 かかしも頷いて言います。
「臆病ライオン君は僕達の中で今一番絵になっているよ」
「僕もそう思うよ」 
 樵も言います、今もこの人とかかしは何も食べていません。楽しく食べる皆の笑顔を見て心の栄養にしています。敷かれた絨毯の上に皆と一緒に座って見ています。
「臆病ライオン君凄く絵になっているよ」
「そうだよね」
「まさに百獣の王だよ」
「そう言っていい位だね」
「ううん、百獣の王って言われると」
 臆病ライオンは気恥ずかしそうに言いました。
「何か雄々しく猛々しい感じがするけれど」
「君はそういうのないね」
「むしろ優しいね」
「そのうえで勇気がある」
「君はそうだよ」
「勇気についても自信がないけれど」
 かかしと樵に応えて言うのでした。 
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