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新オズの臆病ライオン

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第六幕その九

「凄くね」
「雄々しく猛々しいんだ」
「そうなるの、特にアナト女神が」
 この女神様がというのです。
「剣の勝負になったら男性の神々よりもよ」
「凄いんだ」
「まさに猛者よ」
 こう言っていいまでというのです。
「それでエジプトだとバステト女神とかセクメト女神は」
「猫やライオンの頭だね」
「猫やライオンだと」
「僕は違うよ」
 臆病ライオンはすぐに自分のことを言いました。
「そんなね」
「けれどそうした一面が出てね」
 そうした女神様達はというのです。
「やっぱり武芸になると」
「雄々しく猛々しいんだ」
「そうなのよ」
 ドロシーはさらにお話しました。
「そして北欧だと」
「そちらでもだね」
「ええ、北欧といったら」
 こちらの神々ではというのです。
「ワルキューレの方々がそうでしょ」
「あっ、いつも武装しているしね」
「オズの国では戦いはないけれど」
「その武芸とかスポーツでね」
「勝負するけれど」
「これまで名前が出た女神様達もで」
「ワルキューレさん達もね」
 彼女達もというのです。
「凄くね」
「そうした風なんだ」
「そうよ、だからオズマは全く違うけれど」
「女の人でもだね」
「雄々しく猛々しい人はいるわ」
「女神様達だってそうだし」
「そうよ、覚えておいてね」
「そうするよ」
 臆病ライオンも頷きました、そしてです。
 そのうえで、です。こうも言ったのでした。
「いや、百獣の王っていっても」
「貴方はそうじゃないけれどっていうのね」
「女の人で相応しい人がいるんだね」
「女神様でもね」
「僕スポーツっていったらね」
「走る、跳ぶ、泳ぐね」
「陸上競技や水泳で」
 そうしたものでというのです。
「格闘技とか武道とか」
「そうしたものはしないわね」
「うん、そうしたのって苦手なんだよね」
「それは貴方らしいわね」
「僕もそう思うよ、スポーツは好きでも」
 それでもというのです。
「そんな戦う系統はね」
「貴方は好きじゃないわね」
「そうなんだ」
「僕もだよ、ただ僕は野球も好きだよ」
 腹ペコタイガーは笑って言ってきました。
「臆病ライオン君も好きだけれどね」
「好きだよ、けれど君は」
「いつも夢中だよ」
「日本のお笑いの街にあるね」
「まさに虎のチームがね」
「大好きだね」
「凄く好きだよ」
 まさにというのです。 
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