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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第四話 吸血鬼の話その十一

『私はあらゆる世界にいてそうして人を見ている』
『そしてか』
『それぞれの世界で人間を見ているというのか』
『他の世界では戦うこともある』
『その世界にいる戦士達と』
『やはりそうしているのか』
『そしてだ』
 ここまで話してだった。スサノオは。
 その声を笑わせてだ。そのうえでだった。
 二人の脳にだ。告げたのだった。
『君達が来るのを待っている』
『貴様がその考えでいる限りはだ』
『俺達は戦う』
 二人の、より言えばライダー達の答えは決まっていた。そのスサノオ、目の前にいるバンパイアマスターを見据えての言葉だった。
『そして全ての戦いでだ』
『貴様を退ける』
『それを楽しみにしている』
 まさにだ。それをだというのだ。
 ここまで話してだ。スサノオは。
 不敵な笑みを浮かべてだ。踵を返してだ。
 吸血鬼達の中に姿を消した。そうしてだった。
 目的を果たした五代達は帰ろうとした。だがここでだ。
 茶々丸がだ。二人に言ってきたのだった。
「あっ、待って下さい」
「えっ、待って欲しいって」
「何かあるのか」
「折角来たんですから楽しみましょう」
 こう二人にだ。二人の足下から話したのだった。
「御馳走にお酒を」
「ううん、戦わないっていうし」
「それならいいか」
「ああ、戦わないんですか」
 茶々丸も二人の話を聞いて述べる。
「それはよかったですね」
「スサノオは戦いばかりを求めてはいない」
「この発想はなかった」
 二人もだ。それはなかった。
 何故ならスサノオとは常に戦ってきたからだ。だからこそだ。
 スサノオは戦うものだを思っていた。しかしそれは違っていた。彼は。
「戦いを抜きにしてもまず人間に仕掛け」
「そうして人間を見ているのだ」
「それがスサノオの目的」
「そういうことか」
「マスターは難しい方だったのですね」
 吸血鬼もあらためて知ることだった。自身のマスターとはいっても。
「まあとにかく戦いが行われなくて何よりです」
「とりあえずはですけれどね」
「この世界では」
「では今は楽しみましょう」 
 吸血鬼も彼等に話した。そうしてだった。 
 一行は御馳走に美酒を楽しんでからだ。そうしてだった。
 帰路についた。その中でだ。
 まさむにゃがだ。二人に尋ねた。
「それでだけれどよ」
「それで?」
「それでというと」
「あんた達もうこの世界でやることはやったんだよな」
「うん、スサノオとの話は終わったから」
「後は帰るだけだ」
 こう話してだった。二人は実際にだ。
 今は彼等がこの世界に来る時に通ったその公園の土管に向かっていた。だが、だ。
 ここでだ。にゃてんしが彼等に言ってきた。
「僕達もそちらの世界に行っていいですよね」
「うん、何時でも来て」
「そして楽しんでいってくれ」
 彼等の世界をだ。そうしてくれというのだ。
「何なら今からね」
「来るか?」
 二人はここで彼等を誘った。
「俺達の世界に」
「俺達もこの世界が気に入った」
「だからお互いにね」
「行き来しないか」
「いいですね」
 吸血鬼がだ。二人の提案にだ。
 笑顔になってだ。それで述べたのだった。
「それではお互いに」
「あっちの世界に自由に行っていいにゃ」
「それはいいな」
 にゃんぱいあとまさむにゃも言う。
「ならあっちでも血を吸うにゃ」
「ってそれはまずいだろ」
 そこはすぐに突っ込みを入れるまさむにゃだった。
「幾ら何でもな」
「じゃあどうすればいいにゃ?」
「俺の血を吸えよ」
 これがまさむにゃの言葉だった。
「他の世界の奴等の血を吸ったら問題だからな」
「そうかにゃ。血を吸って駄目かにゃ」
「よくないね」
 五代もそこは突っ込みを入れる。
「どうしてもなら俺の血を吸えばいいから」
「何か面白くないにゃ」
 まさむにゃと五代に言われてだ。にゃんぱいあは。
 少し面白くないといった顔になった。しかしだ。
 すぐに気持ちを取り直してだ。こう言いだした。
「なら五代さん、あっちの世界に行ったらにゃ」
「俺の血を吸うんだね」
「それと苺にゃ」
 それもだとだ。笑顔で言うのである。
「苺たっぷりと欲しいにゃ」
「本当に苺好きだね」
「赤いものは何でも大好きにゃ」
 こう言ってであった。彼等は元の世界に戻り別の世界に行くのだった。
 にゃんぱいあの世界でだ。一つのことがわかった。そしてそれがライダー達の戦いのだ。はじまりとなり合図となるものだった。


第四話   完


                       2011・8・31
 
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