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わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ

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6-4

 次の日の朝、ばっちやんと顔を合わせた時

「まぁ 顔が腫れたようだよ あのまま寝ちまったんだね お風呂で声掛けたんだけど・・・」

「そう みたい・・」

「絢と言い合ったんだね 学校のことで」

「そう 怒ってたみたい だよね わかってるつもりなんだけど・・ みゅうみゅんは・・」

「どうしたら いいんだろうね」と、ばっちゃんは独り言みたいに言っていた。

「どうしたん みゅん 眼が腫れぼったい」と、泉希ちゃんが朝、会うなり

「うん 遅くまで本 読んでたからね」

 その日は、ず~ぅと 悩んでいた。どう、お母さんを説得しようかとか、それっくらいなら、お母さんの言うことを聞いてしまおうかとも・・。泉希ちゃんも何かあると感じているのだろう。聞いて来るのだけど、泉希ちゃんに言っても仕方ないことだし・・と、思っていた。

 そして、学校から帰るとお母さんが来ていた。私には、生まれて初めて その姿が般若女のように見えていたのだ。だから、会社の事務所に向かって ただいま を言った時、じっちゃんも下を向いていたようだったのだ。あんまり、干渉したくないのだろう。

「ただいまー まわぁまんまー」と、恐る恐る

「ええ 実海 手を洗ったら、そこに座んなさい お母さんがどうして ここに居るのかわかるでしょ」

「うん ・・・」私は、どうしようかと考えながら、顔も洗って・・・

「あのね 実海 お母さんもお父さんも 一緒に暮らしたいんよっ みゅんの成長見ていたいのよっ わかる? だけど、良い学校で勉強したほうが良いと思ってー 泣く泣く こっちに出したのよ」

「わかってるってー まわぁまんまーとおとんの気持ちも・・・だって・・・みゅうみゅんは・・なぁ 高校からじゃぁダメ? 頑張るから」

「だめよ 中高一貫だから 意味があるの 途中からだと、みんなの見る眼違うわ!」

 お互いに折り合わないまま、暗くなってじっちゃんが帰ってきた。私達は台所のテーブルで話していたんだけど

「絢 1本つけてくれないか?」

「なんでー 今 話の途中なのよ! お母さんは?」

「あぁ 買い物に行った」

 仕方ないのか、お母さんはぶつぶつ言いながらお酒の準備を・・・私は、小鉢に付け合わせを用意していたら

「みゅん いつも そんなこと やってるの?」

「うぅん ばっちゃん居ないし いつも、見てるから」

「そう ・・・」

 お母さんは、準備したものを奥の座敷に運んで、じっちやんと何か話していた。その時、ばっちゃんが帰って来て

「せっかく 絢が来てるからね 頼んでおいたの あの子 好きだから・・」あのお店の押し寿司とちらし寿司だ。

「ばっちやん 重かったんちゃう? 言ってくれたら、みゅうみゅんも行ったのにー まわぁまんまーと話すの辛い・・」

「実海ちゃん 自分で決めたんなら 最後まで 思いをぶつけなさい でないと 後悔するよ」

「うん わかったぁー」ばっちやんは後押ししてくれているんだ。

 すぐに、ばっちゃんはおつゆを用意して、お皿にお寿司を並べ直していた。そして、私に座敷に運ぶように言っていた。お母さんがやって来て

「お母さん 私 まだ 実海と話の途中」

「まぁ まぁ お腹がすくと イライラするからね ご飯食べたら 落ち着くからネ 絢の好物 買ってきたんだからー」

 お母さんは、私のことなんか忘れたように、今の仕事 週に2回行く本島のカンコー水産のこととか 民宿の話をしていた。

「神谷さんは 元気なのか? 早々と誠一郎君に会社を任せて 基君に感化されて サンゴの養殖に取りつかれているそうじゃぁないか」

「そうなの 島の海を守るんだってぇー ふたりとも 少年なのよぉー」

「そうか そうか その少年に 絢は惚れてしまったんだからなー 大学にまで追いかけて行って 挙句の果てに沖縄の離れ小島にまで」

「お父さん あの時は・・・感謝しています でなければ モトシと幸せになれなかった」

 そうなのだ。お母さんは、おとんのことが好きになって、じっちやんの反対を押し切って、大学・就職先の沖縄にまで追いかけて行って、ふたりは一緒になって私が生まれたのだった。

「ワシも 絢が幸せだと言ってくれるんで 安心してるんだよ あの時、思い切ってな 絢を信じた 信じるしか無かった」

「ええ とっても 幸せ 実海のこと以外はネ」

「・・・まわぁまんまー・・・みゅうみゅんは 幸せ 壊そうと思ってるんちゃうよー だけど・・ 聞いてるよ おとんから・・・まわぁまんまーだって 反対を押し切って・・・」

「あの時は、お母さんは大学入る時だったのよ それまでは、両親の言うことは聞いてきたわ それが、育ててもらってるという恩だと思ってたから・・」

「そんなのー みゅうみゅんは・・ みんなと・・」

「みゅん まだ そんなこと言ってるのぉー さっき さんざん言い聞かせたでしょっ あなたは 聖女学院に行ったほうが幸せになるのよ! お母さんも 中学の時 気が進まなかったの だけど・・・良かったと・・」

「まわぁまんまー は じっちゃんの言いなりになっただけやんかぁー ウチは学校なんかより自分を信じるんやー 勉強だってちゃんとやるしー それに、今の仲間が好きやー 今は 幸せ」

 その時、お母さんの平手が私の頬を・・・。

「実海! なによ その言い方! まだ わからないの! あなたは、まだ、小学生よ 食べさせてもらってるでしょ まだ、世間もわからないのよ 親が決めるのが努めなのよ」と、こんなに怒っているお母さんを見るのも初めてだし、叩かれたのも・・。私は、泣き出していた。驚いたのもあった。そして、慌てていたのは、じっちやんだった。

「絢 なんも 叩かなくても・・ 実海もわかってるんだよ だけど、今の友達を大切にしたいんだろう」 私は、泣きじゃくっていたのだ。

「お父さん お母さん こんな強情で聞き分けの無い娘ですけど これからも よろしくお願い致します 私 この子がこんなに強情だと思ってなかった モトシにも実海が決めたんだから 好きにさせてやれ! のちのち後悔するようなことはさせたくない 僕達の娘なんだから信じてやろうよって言われてきたんです だから、どこまで 自分を信じてやるんだか 聞きたかったのー だけど、一度ぐらいは 親に叩かれておいた方が良いと思って 少しぐらいは その痛みもわかってないとね」

 私は、耳を疑っていた。あんなに反対していたのに・・もしかして、許してくれているんだ 今 まわぁまんまー は。

 その夜、お母さんと一緒にお風呂に入って、だけど、お母さんは帰ってきた紳おじちゃんとお酒飲んでいるみたい。その後、私のベッドに・・・私はお母さんに抱き着いて寝ていたのだ。お母さんも私をしっかりと抱きしめていてくれた。私には 世界一の まわぁまんまーとおとん なのだ。この ホッペの痛み忘れないよ!。 
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