夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三百二十二話 二人の星の者その十二
「あの連中と若しことを構えることになってや」
「三人だとですね」
「手が足りへんですね」
「ただ他の州に勢力を拡大させるだけでもや」
それだけでもというのだ。
「足りへんわ、それでや」
「それで?」
「それでといいますと」
「あまり気が進まんが」
二人に難しい顔で語った。
「碧ちゃんそれに瑠璃子ちゃん達四人を雇うか」
「国木田さんですか」
碧の名前を聞いてだ、ヘミングウェーも難しい顔で述べた。
「確かにあの人は」
「しょびっちやからな」
「はい、そうした経験はないですが」
「異様に男好きでな」
「すぐに婿にならんかですからね」
「そっから式と初夜の話するやろ」
「そうした方やさかい」
「わいも苦手や」
トウェインは真顔で話した。
「どうもな、そしてあの四人は四人でな」
「怠け者で遊び好きで」
「いい加減でな」
そうした者達でというのだ。
「どうもな」
「雇うにしてもですね」
「難点があるわ」
そうした者達だというのだ。
「そやからな」
「どうにもですね」
「雇うにしても」
そうするにしてもというのだ。
「ちょっとな」
「躊躇するものがありますね」
「どうもな、しかしな」
それでもというのだった。
「人手が足りん、そしてスタートダッシュはな」
「重要ですね」
「ホークスみたいなのはどうもや」
エリカに日本のパリーグの野球チームの名前を出した、かつては南海ホークスといって大阪に本拠地があったが今は福岡に本拠地がある。
「あかんわ」
「いつも最初は調子が悪いですね、ホークス」
「ああ、それでや」
「ホークスの様にスロースターターやなくて」
「スタートダッシュでな」
それでというのだ。
「多くの州をや」
「掌握したいですね」
「そややからな」
「国木田先輩達にですか」
「声をかけるわ」
そうするというのだ。
「ここはな」
「そうしますか」
「そうするわ、早速連絡するか」
碧達にというのだ。
「そうするか」
「そうしますか」
「そして人手を手に入れますか」
「そうするわ、そして八人でな」
碧達を一時的にでも仲間としたうえでというのだ。
「勢力を拡大してくで」
「わかりました」
「それではそうしましょう」
「具体的にどうするかはこれから話す、そしてな」
そのうえでというのだ。
「ちょっと自分等に聞きたいことがあるが」
「はい、何でしょうか」
「聞きたいこととは」
「自分等のこの世界に来てからのことや」
それを聞きたいとだ、トウェインは二人に言った。
「それを聞きたい」
「ああ、そのことですか」
「私達がこの世界に来てからのことですね」
「わいと仲間になるまでな」
まさにその時までというのだ。
ページ上へ戻る