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オズのカリフ王

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第十幕その七

「やっぱり存在しているから」
「それではな」
「なかったらね」
「その分違っていたのう」
「間違いなくね」
「そうであるな」
「ええ、ただオズの国の宗教って本当に多くて」
 トロットは首を傾げさせてこうも言いました。
「私も最初は驚いたわ」
「わし等がアメリカにいた頃はアメリカは殆どキリスト教だったからな」 
 キャプテンも言います。
「プロテスタントかカトリックか」
「プロテスタントの人が多くてね」
「そうした風だったが」
「オズの国は色々な宗教があってね」
「見たことも聞いたこともない宗教も沢山あった」
「オズの国だけの宗教もね」
「オズの国の神々の話を聞いて」
 そしてそちらの信仰をです。
「そんなものがあるのかとな」
「本当に驚いたわね」
「全くじゃ」
「外の世界から来た人って最初そのことでも驚くのよね」
 つぎはぎ娘も言ってきました。
「これが」
「そうなのよね、私達は別にね」
 ポリクロームはつぎはぎ娘の言葉に頷きました。
「オズの国で生まれ育ってるから」
「何とも思わないけれどね」
「神様が大勢おられて」
「色々な宗教があることについてね」
「驚く人いたわね」
「最近は減ったけれどね」
「別に宗教が違っても」 
 天使さんは微笑んでお話しました。
「信仰があることが大事ですね」
「そうよね、けれどね」
 ビリーナは天使さんに言いました。
「中にはそもそも神様を信じない人もね」
「オズの国にはいないですね」
「私が外の世界にいた頃は稀によ」
「そうした考えの人もいましたか」
「そうだったけれどね」
「オズの国ではいないですね」
 天sさんは穏やかな声で否定しました。
「そうした人は」
「だからわからないのね」
「神々がおられるのは事実で」
 オズの国というのです。
「それを否定するなぞは」
「事実おられてね」
「そしてお会い出来ますのに」
「否定するなんてね」
「それは無理です」
 到底というのです。
「流石に」
「ええ、けれど外の世界ではね」
 ビリーナはそちらの世界のことをさらにお話しました。
「神様にお会い出来ないから」
「その存在を否定する人もいますね」
「教会も神殿もお寺も神社もね」
 神仏がいる場所にというのです。
「道観もそうね」
「道教の」
「一切行かない人もね」
「いますか」
「逆にそうした存在はいないと言っていて」
 それでというのです。
「時々でも行く人もね」
「いますか」
「ええ、ただ私が思うに」
 ビリーナは考えるお顔になってお話しました。
「神様を信じない人って勘違いしている人多いわね」
「あっ、そうだよね」
 ジョージもそれはと頷きました。 
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