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オズのカリフ王

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第十幕その八

「僕達もそう思うよ」
「何か自分の力だけで生きるって言っていて」
 恵梨香も言います。
「何かと見当違いのことばかりしている人多いのよね」
「おかしな人を好きだったりするんだよね」
 神宝も言ってきました。
「神様を信じない人って」
「それでおかしなことをするんだよね」
 カルロスも首を傾げさせています。
「そうした人達って」
「神様を信じる人を馬鹿にして」
 ナターシャも言います。
「自分はどうかなのよね」
「神様を信じる信じないも自由じゃ」
 ノーム王は五人のお話を聞いて言いました。
「そうであろう」
「そうなんですよね」
「こうしたことは感じ取って」
「それから信じますよね」
「まあ大抵の人は感じますよね」
「神様はいるって」
「そうじゃ、人間では想像も出来ないな」 
 そうしたというのです。
「不思議な出来事や出会いがあるであろう」
「それで僕達もですしね」
「オズの国に来られて」
「今もここにいます」
「そう思うとです」
「神様の不思議な導きと用意ですね」
「そうじゃ、偶然と思う出会いで運命が変わる」
 まさにというのです。
「出来事でもな」
「私とキャプテンもね」 
 トロットは自分達がオズの国に来た時のことを思い出しました、そのうえでしみじみとして言うのでした。
「まさかのまさかよ」
「オズの国に来たのう」
「不思議過ぎるわよね」
「来た時のことを考えたら」
「ベッツイとハンクもだし」
「ドロシーもだよ」
「あの娘なんてね」
 トロットは特に彼女のことを言いました。
「もうオズの国の神々に導かれて」
「何度もオズの国に来たとしか思えないのう」
「そうなのよね」
「ドロシー王女はまさにじゃ」
 ノーム王も言いました。
「オズの国の神々にな」
「導かれてね」
「一度帰ってもな」
「四回も来てね」
「四回も帰ってな」
「そして五度目でね」
「遂にオズの国に完全に入ってな」
 そうなってというのです。
「オズの国の王女になって」
「今もオズの国にいるわ」
「そのことを見たらのう」
「神様はいるのよ」
 間違いなくとです、トロットは断言しました。
「本当にね」
「左様、外の世界でも不思議なことは山程あると聞いておる」
 ドワーフ王がまた言いました。
「それで神様を信じないのか」
「そうした人もいます」
「もう何があっても偶然で」
「助かってもです」
「信仰を持たない人もいます」
「外の世界には」
 ジョージ達五人がドワーフ王にお話しました。
「助かっても助けられても」
「誰にも感謝しないで」
「ふんぞり返っていて」
「自分がこの世に偉いとか思って」
「何かを敬うこともしません」
「そうなっては終わりじゃ」
 ドワーフ王は言い切りました。 
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