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夢幻水滸伝

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第三百十一話 陽動と侵攻その五

「馬鹿にして戦うとな」
「負けますね」
「そや」
 まさにというのだ。
「あのチームでもな」
「そうでもあるので」
「そやからな」
 それ故にというのだ。
「わし等もや」
「全力で戦いますね」
「そうするで、そしてや」
「ルイスさん達を降しますね」
「そのうえで仲間にするで、そうなれば」
 ルイス達を降して仲間にすればというのだ。
「アメリカ東部は統一される」
「そうなりますね」
「西部の統一も進んでるしな」 
 こちらの話もした。
「そやからな」
「ここはですね」
「全力でや」
「戦って勝って」
「アメリカ東部を統一するで」
「わかりました」
「その最後の戦になるんですね」
 ジェーンはメルヴィルの顔を見て言った。
「そうですね」
「その通りや」
「そうしますね」
「しかしこっちが陽動仕掛けんとするとな」
 メルヴィルは考える顔で自分が考えた戦略の話をした。
「シカゴに退くとはな」
「本拠地を狙われるならその本拠地に集結すればいいっすね」
 セリューが応えた。
「そうすればいいっすね」
「それでやな」
「ルイスさん達はそう動くっすね」
「戦がわかってるな、相手も」
 ルイス達を公平に評価して述べた。
「そうしたところが」
「そうっすね」
「それやとな」
 メルヴィルはセリューに話した。
「こっちもや」
「戦略の変更っすね」
「戦はその都度常に変わる」
 そうしたものだというのだ。
「戦術も戦略もな」
「流動的なものっすね」
「そや、そやから兵法書なんか読んでも無駄って言う人もおった」
「霍去病さんっすね」
 セリューはメルヴィルの今の話に漢の武帝の下で活躍した将軍の話をした、何と十代後半で軍を指揮し勝ち続けた。
「あの人っすね」
「そや、既存の兵法書を読んでもな」
「もうその都度変わるので」
「無駄やってな」
「もう既に兵法が頭に入っているということっすね」
「そや、霍去病さんは天才やった」
 メルヴィルは言い切った。
「戦のな」
「そうだったっすね」
「そやからこう言った、まあこの人は例外でもな」 
 そこまでの軍事的才能の持ち主でもというのだ。
「そやけどな」
「戦が常に変わることはっすね」
「その通りや、その変化を見極めてな」
「こっちも動きを変えることっすね」
「そや、それでや」
 今回はというのだ。
「敵がシカゴに集結してな」
「決戦を挑むのならっすね」
「こっちも決戦の準備をするで」
「そうするっすね」
「そや、百万の軍を万全の状態にしてな」
 そのうえでというのだ。 
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