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夢幻水滸伝

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第三百十話 インジアナ州侵攻その六

「そうしてな」
「戦の主導権を握るのですね」
「制空権を握ったらな」
 そうすればとだ、メルヴィルは話した。
「もうな」
「それで、ですね」
「戦の主導権もや」
「今私が申し上げた通りに」
「握れるからな」
 だからだというのだ。
「是非や」
「この度もですね」
「制空権を握るで」
 その様にするというのだ。
「ええな」
「わかりました、それでは」
「ええな、まずはわしが敵の対空陣地を攻撃する」
 メルヴィルは今度は空軍全体に指示を出した。
「そうして対空攻撃を無力化するからな」
「我々はですね」
「まず敵の空港を攻撃する」
「そして破壊する」
「そうして敵の空軍を無力化し」
「制空権を掌握しますね」
「そや、そしてや」
 メルヴィルは空軍の将兵に通信を通じてさらに話した、貝殻だけでなく無線も開発していて口元にヘッドホンから出ている小型のマイクから話しているのだ。
「その後はな」
「空からですね」
「敵軍を攻撃していきますね」
「そうしますね」
「そや、そしてな」 
 そのうえでというのだ。
「敵をどんどん倒してくで」
「十万の敵軍をですね」
「さらに攻撃し」
「ダメージを与えていきますね」
「そうしますね」
「そうするで、ほなやるで」
 メルヴィルはこう言ってだった。
 自らグリフォンを駆ってインディアナポリスとその周辺の対空陣地のところに来た、そして流星の術を続けて放ってだった。
 無数の隕石の雨で敵の対空陣地を破壊した、高射砲も対空砲も吹き飛ばされ無数のクレーターが生じた。 
 そのクレーター達をグリフォンの背から見下ろしてだ、メルヴィルは言った。
「よし、これでや」
「敵の対空戦力はほぼ無力化されましたね」
「後は散発的や」
「所々にある高射砲や対空砲位ですね」
「そや、そやからな」
「後はですね」
「思い切ってな」
 まさにというのだ。
「空からや」
「攻撃が出来ますね」
「これで空港も攻撃してな」
「敵の航空機も動けなくすれば」
「まだ空船や飛兵がおるが」
 それでもというのだ。
「もうな」
「航空機という貴重な戦力がなくなれば」
「敵の航空戦力は激減してる」 
 そうなっているというのだ。
「そやからな」
「有利に戦えますね」
「かなりな、ほなや」
「これからですね」
「積極的にな」
「攻めていきますね」
「今回もな」 
 こう言ってだった。
 メルヴィルは爆撃隊を戦闘機の護衛を付けたうえで空港に向かわせ空爆を行わせた、そうしてまだ飛び立っていない五大湖側の航空機も滑走路も格納庫も全てだった。
 爆撃で破壊した、彼はそれが終わってからだった。
 一旦攻撃を終えた航空隊の多くを空港に戻し整備と補給を受けさせ休養も取らせた。そのうえで地上に降り立ち陸軍にも命じた。
「空には常に護衛を置くからな」
「航空隊をですね」
「そやから安心してや」
 地上でフォークナーに話した。 
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