夢幻水滸伝
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第三百十話 インジアナ州侵攻その四
「鉄道や車だけやないですね」
「そして空船や飛行機だけでもや」
「ないですね」
「そうや、使えるもんはな」
「何でも使うことですね」
「それが発展の為の第一歩やしな」
こうもだ、メルヴィルは言った。
「これからもな」
「水運もですね」
「使うで」
「そうして戦って」
「政もな」
こちらもというのだ。
「進めていくで」
「わかりました」
ヴォネガットもそれではと応えた。
「ほなこの戦も」
「これからもな」
「水運も使っていきましょう」
そうして戦っていこうとだ。
メルヴィルは言った、実際に彼は地図の上のアメリカ東部の河川も見ていた、そのうえで仲間達に話していった。
「敵の拠点シカゴはな」
「はい、まさにミシシッピー川の水運のですね」
ジェーンが応えた。
「要地ですね」
「そや、運河でつながってるな」
「五大湖と」
「そうした街や」
「左様ですね」
「今はインジアナを攻めてるが」
それでもというのだ。
「シカゴを攻める時はな」
「水運を用いて」
「そしてや」
「攻めますね」
「そうするで」
こう言うのだった。
「ええな」
「わかりました」
「その時はな、アメリカは河川国家でもある」
「そのことを理解することですね」
「戦をするにもな」
その際にもというのだ。
「またデトロイトを攻め落とせばや」
「そこからですね」
「ヒューロン湖、ミシガン湖にも入られて」
「シカゴも攻められますね」
「そや、ここはな」
まさにというのだ。
「そうして攻めてくで」
「まさに水運を用いて」
「ああ、インディアナポリスもな」
今から攻める街もというのだ。
「水運を用いてな」
「そうしてですね」
「攻められるからな」
だからだというのだ。
「使うで」
「はい、水運がどれだけ大事か」
「こっちの世界はむしろ起きた世界以上に河川が多いやろ」
「アメリカは」
「他の国もな、起きた世界よりずっと広いせいかな」
地形はおおむね同じでも五倍もの違いがあるのだ、そして浮島もある。
「河川がや」
「遥かに多く」
「それでどの国もまさに隅から隅までや」
「川が流れてますね」
「血管みたいにな」
生きものの身体にあるそれと、というのだ。
「流れてるさかいな」
「その川を使うことですね」
「ちょっとした幅と深さやと」
川がというのだ。
「それやとな」
「船を用いられますね」
「それが可能やからな」
だからだというのだ。
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