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夢幻水滸伝

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第三百九話 頭を潰せその八

「敵の拠点をや」
「こちらのものにしますね」
「そうすればゲリラ戦術も出来へん様になってな」
 そうなりというのだ。
「撤退するしかなくなる」
「そうなりますね」
「ゲリラ戦術は確かに厄介やが」
 それでもというのだ。
「何もなくしてな」
「出来るものではないですね」
「そや、少しでも物資や兵器や武器がないとな」
 さもなければというのだ。
「出来ん、それでや」
「迅速にですね」
「その供給源を掌握してくで」
「だからですね」
「攻めてくで」 
 こう話してだった。
 メルヴィルはシンナシチに到着した自軍の補給そして戦闘に参加した部隊の補給及び修理等も行わせてだった。
 夜は休ませた、翌朝実際にだった。
 次の街に向かった、他の星の者が率いる軍勢もオハイオ州南部の諸都市を攻め落としていき。
 一週間のうちに何十もの街を掌握した、そしてそれを見てだった。
 オハイオ州南部のまだメルヴィル達に攻撃を受けていない街や村の多くが彼等の喧伝もあり降っていった、この状況に対してギンズバーグはルイーザと会って彼女に言った。
「この一週間でな」
「状況が変わったわ」
 ルイーザも応える、二人は今ルイーザが隠れているとある村の庁舎で話をしている。
「今は」
「そやな」
「オハイオ州南部の街がどんどん掌握されて」
「僕等の補給を受けるところがなくなっていってる」
「兵も降ってな」
「今は半分失われたわ」
「この状況はまずいで」
 ギンズバーグは深刻な顔で話した。
「ゲリラ戦術をするにもな」
「後方基地が必要や」
「拠点がな」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「このままやとや」
「僕等は戦えん様になる」
「ゲリラ戦も出来ん」
「僕等だけでやってもな」
 そのゲリラ戦術をというのだ。
「兵がおらん、モンスターに食べさせる糧食にや」
「アンデットも武器持たせな重文な戦力にはならん」
「そう考えるとな」
「この状況が続くとな」
「僕等は何も出来ん様になるで」 
 ルイーザにこのことを言うのだった、二人だけで話す中で。
「ほんまな」
「そやな」
 ルイーザもその通りだと答えた。
「このままやとな」
「ジリ貧や」
「そうなるな」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「今決断すべきや」
「どないするか」
「僕はゲリラ戦術は無理やと思ってる」
 ギンズバーグは自分の考えを述べた。
「もうな」
「使役する獣やモンスターに食べさせる糧食がなくなってきてるからやな」
「そや、こんな状況やとな」
 到底というのだ。
「戦える筈がない」
「そういうことやな」
「それでや」
 ギンズバーグはさらに話した。 
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