| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百九話 頭を潰せその四

「あらゆる形になれる」
「そうした神具ですね」
「攻城戦には持って来いや」 
 即ち街を攻めることに役立つというのだ。
「そやからな」
「ワタクシにもですね」
「頑張ってもらうで」
「それでは。しかしワテクシは何もです」
 それこそというのだ。
「戦では出来へんと思ってましたけど」
「科学者やからか」
「戦は好きでないですし」
 この考えもあってというのだ。
「役に立たないと思ってましたが」
「術が使えてな」
 全てのそれがとだ、メルヴィルはそのボームに答えた。
「開発、製造だけやなくて修理にも使える銀の腕があるやろ」
「修理出来るとなると」
「これは充分な力や」
 戦においてというのだ。
「そしてアルキメデスの鏡でな」
「ビーム攻撃ですか」
「それが行えてな」
「ウルリクルミですね」
「自分も戦でや」
「戦力になりますか」
「そや、それでや」
 そうした者だからだというのだ。
「頼むで」
「わかりました、ではオハイオ州南部諸都市の攻略にです」
「働いてもらうで、ほないくで」
「それでは」
 ボームだけでなく他の者達も頷いた、そしてだった。
 ニューヨークでの軍議を終えて軍に戻った、そうしてそれぞれ兵を分けてオハイオ州南部の諸都市の攻略にかかった。
 メルヴィルは十万の兵を率いてシンナシチの前に出て自分が乗るグリフォンに言った。
「ほなすぐにな」
「シンナシチを攻略しますね」
「早速ゲリラ戦になってる」 
 グリフォンにこのことも話した。
「つまりや」
「ルイーザ様もギンズバーグ様もですね」
「街から出てや」
「そちらにかかっていますね」
「そや」
 確信しての言葉だった。
「絶対にな」
「ではですね」
「敵の守りはな」
「メルヴィル様から見るとですね」
「すぐに破られるな」
 そうしたというのだ。
「そんなもんや」
「そうですね」
「そやからな」
 ここはというのだ。
「即座にかつな」
「確実にですね」
「勝つで、敵の城をや」
「即座に陥落させますね」
「一日や」
 メルヴィルは時間のことも話した。
「シンナシチは一日でや」
「陥落させますか」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「他の街もな」
「攻め落としていきますね」
「そうするで。あと一つの街を即座に攻め落としてな」
「他の街もですね」
「次から次に攻め落としてくが」
「それだけでなく」
「そや、このことを喧伝してな」
 そうしてというのだ。
「オハイオの南の諸都市をな」
「戦わずしてですね」
「降してく、むしろ最初から圧倒的な武力を見せて」
「敵の諸都市が降る様にしますね」
「そうなる様にするで」
「今回も戦わずして勝つですね」
 グリフォンんはその芽を鋭くさせて主に問うた。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧