夢幻水滸伝
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第三百八話 ケンタッキー州占領その二
「攻撃してな」
「戦力を奪いますね」
「一般市民は巻き込まん」
絶対に、メルヴィルはこうも言った。
「そやけどな」
「それでもですね」
「敵の戦力は奪ってく」
「その為の戦略爆撃ですね」
「そや、今は双発の爆撃機で行ってるが」
その爆撃機達を見つつ言うのだった。
「今後はな」
「四発ですね」
ヴォネガットが言ってきた。
「その爆撃機で、ですね」
「戦略爆撃を行いたい」
「そうお考えですか」
「やっぱり四発の方がな」
即ちエンジンが四つあるというのだ、起きた世界でのアメリカ軍では双発即ちエンジンが二つであるち中爆撃機四発で重爆撃機となっている。
「ええわ」
「長い距離を飛べますし」
「それに爆弾の搭載量も多くなる」
「そやからですね」
「四発の方がええ」
戦略爆撃にはというのだ。
「装甲も厚くなるし身を守る機銃もな」
「多く搭載出来ますね」
「実は下からの攻撃にや」
メルヴィルは顔を顰めさせて話した。
「備えたいんや」
「あっ、下部銃座っすね」
セリューはメルヴィルのその言葉に応えた。
「あれっすね」
「あるやろ」
「そうっすね、爆撃機には」
「あれは四発位やないと備えにくいねん」
「大きさ的にっすね」
「銃座も重量があるさかいな」
爆撃機が自分達の身を守る為に備えているそれもだ、編隊を組んでそのうえで銃座から放つ銃弾で弾幕を構成して敵の攻撃を防ぐのが主な目的である。
「それでな」
「付けるにしてもそれなりの力が必要っすね」
「まず前に付けてな」
機体のそこにというのだ。
「そこに機銃にして二つか三つ」
「それだけっすね」
「次に後ろに付けてな」
所謂尾部銃座である、大型の機体は後方から狙われやすいのでそこにも銃座を備えて自分達を守るのだ。
「そして上で左右に機銃を一つずつ」
「そうするっすね」
「双発やとこれが限度や」
「下から来られる攻撃には弱いっすね」
「まあ普通上からか後から来るからな」
敵はというのだ。
「ここまでやったらな」
「充分と言えば充分っすね」
「そやけど下から来る敵がおるのも事実や」
メルヴィルははっきりと言った。
「どんな機体も下は弱いからな」
「それで、ですね」
「そこから攻めて来る敵もおる」
このことを言うのだった。
「そやからな」
「出来ればっすね」
「下にもな」
機体の腹部にもというのだ。
「備えを置きたいしな」
「それでっすね」
「そっちの守りの為にもな」
「銃座を置けるので」
「四発の爆撃機もな」
「開発してっすね」
「実戦に投入したいわ」
こう言うのだった。
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