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夢幻水滸伝

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第三百七話 クリーブランドの戦いその十

「そやけどな」
「はい、あの方は五大湖の制湖権の掌握にかかられています」
「艦隊を率いられて」
「ですから今はこちらに迎えません」
「助力をお願いしたくとも」
「ルイスと対峙しつつな」
 エミリーは今は敵である彼の名前も出した。
「そうしてるさかいな」
「はい、それではです」
「あの方の助力も頼めません」
「ここはあくまで、ですね」
「我々だけで戦うしかないですね」
「そや、とはいっても戦力はこっちの方が上や」
 このことをだ、エミリーはここで話した。
「将兵の数も装備もな」
「それが大きいですね」
「何と言っても」
「敵は七万、こちらは三十万」
「四倍以上の戦力です」
「それをどう使うかや」 
 こう言うのだった。
「今はな」
「そうですね、ではです」
「ここはどうして戦いましょう」
「そして街を攻略しましょう」
「航空機と大砲やな」
 この二つだとだ、エミリーは言った。
「やっぱりな」
「そうですね、ではです」
「その二つを用いますね」
「この度は」
「そうしますね」
「裏門の方にな」
「ルイーザちゃんは私が引き受ける」
 正門の前に立つ彼女を見て言った。
「それでや」
「はい、そうしてですね」
「我々が攻める」
「そうしますね」
「ルイーザちゃんを攻撃してあの娘は私に向かわせて」
 そうしてというのだ。
「自分等は他の門、この街の門は南の左端の門の守りが一番弱い」
「あの門ですか」
「あの門を集中的に攻めますか」
「そうしますか」
「あの門を空爆してな」
 空から攻撃を行ってというのだ。
「そして砲撃もや」
「集中させますか」
「そうしますか」
「そしてあの門を破壊して」
「そこから入るのですね」
「戦車や装甲車を先頭に立ててな」 
 そのうえでというのだ。
「攻めるで」
「わかりました」
「ではそうしましょう」
「そして街を攻略しましょう」
「この度は」
「そうするで、ほなそっちは任せる」
 フラガラッハを両手に持ち構えつつ言った。
「後は市民にはな」
「危害を加えない」
「そのことは絶対ですね」
「何と言っても」
「街を攻めてもな」
 城壁の中には市民達がいる、このことはアメリカでも同じであるのはこの世界もまた然りであるのだ。 
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