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夢幻水滸伝

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第三百五話 東と南からその十三

「ここはアメリカやしな」
「そうなるっすね」
「アメリカで牧業やってたらな」
「牧童といってもっす」
「カウボーイや」
 そちらになるというのだ。
「そやから銃が神具や」
「そうっすね」
「それでカウボーイやとな」
 そうした者ならというのだ。
「馬に乗ったりして機動戦もするか」
「カウボーイならそうですね」
 フォークナーもそれはと応えた。
「確かに」
「遠距離戦や砲撃戦に加えてな」
「そう思うと手強いですね」
「実際ケンタッキーには馬や戦車も結構あるしな」
「ほなそちらで来ることもですね」
「考慮しておくで」
「そうしますね」
 メルヴィルに応えた。
「ここは」
「ああ、そしてな」
「ケンタッキー州をですね」
「攻めていってな」
 そうしてというのだ。
「掌握するで」
「そうしますね」
「ただな」
 ここでメルヴィルはこうも言った。
「ミシシッピー川を北上してその支流にな」
「向かいますね」
「そうするで、ルイジアナとの境であるな」
「その支流にですね」
「到達したらな」
 その時のことも話すのだった。
「渡河の用意もや」
「しますか」
「その時になったらな」
「ケンタッキー州を掌握したら」
「それもするで」
「わかりました」
 フォークナーはメルヴィルのその言葉に頷いた。
「ほなそうしましょう」
「ああ、ほなな」
「そのことも考えつつ」
「今はな」
「陸軍を動かしますね」
「そうするで」
 こう話してそしてだった。
 メルヴィルは仲間達と共に食事を摂った、そのうえで。
 軍にあらたな指示を出した、そして遂にケンタッキー州に対して本格的に侵攻を行っていくのだった。


第三百五話   完


                  2023・5・8 
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