夢幻水滸伝
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第三百二話 南部掌握その三
「そうなるとな」
「こちらは百三十八万位っすね」
セリューがおおよその数を言ってきた。
「そして相手は三十万強」
「数で圧倒的優勢になってな」
「装備もっすね」
「こちらの方が上やな」
「兵器も装備もっす」
「数揃えるで」
メルヴィルはセリューに話した。
「当然な」
「今のうちにっすね」
「その百三十八万の規模をな」
それだけの兵器それに装備をというのだ。
「そしてや」
「そちらでも戦うっすね」
「そうする様にする、これから増産をかける」
兵器や装備のというのだ。
「そして確実にな」
「勝てる様にするっすね」
「そや、そして東と南からな」
五大湖の方から見てというのだ。
「攻めるで」
「戦の時はっすね」
「そうした戦略や、その戦略の為にな」
まさにというのだ。
「今はそうしてくで」
「南部の諸州掌握っすね」
「それを進めるで、あと幾ら五大湖が内政に必死でもな」
メルヴィルはここで目を光らせて言った。
「連中もアホやないわ」
「私達の戦略を把握していますね」
フォークナーはシードルを飲みながら言った。
「やはり」
「そや、それ位はな」
「ルイス君達も詠んで」
「理解してな」
そしてというのだ。
「そのうえでな」
「対策を講じて動いてきますね」
「そうしてくるわ」
間違いなくというのだ。
「間違いなくな」
「そうしてきますか」
「テネシーに進出してくるわ」
「内政に必死な中で」
「何とか力を割いてな」
そうしてというのだ。
「仕掛けて来るわ」
「そうですか」
「こちらの州は今は十五州、星のモンは八人」
「あちらは州は五洲、星の人は三人」
「明らかにあっちは劣勢や」
それが間違いないというのだ。
「その劣勢を黙っているか」
「それはないです」
「そや、そんなアホやない」
ルイス達もというのだ。
「何とか手を回してな」
「これ以上の劣勢にならない様にしますね」
「そや」
メルヴィルは確信を以て言い切った。
「そうしてくるわ」
「それに対して私達はどうするか」
「そうなるわ」
「そうですか」
「ただ今の時点でもわし等は優勢にある」
メルヴィルは冷静な目でこの事実を指摘した。
「それを使うんや」
「その優勢をですか」
「例えば五大湖の方の水軍の動きを活発化させてな」
「彼等を牽制するのですね」
「五大湖の方に勢力があるだけにな」
「あの五つの湖が騒がしくなりますと」
フォークナーもそのことについて言った。
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