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夢幻水滸伝

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第三百一話 優しきギャングその七

「軍隊に入れまして」
「将兵にして」
「厳しい軍律で統制してです」
「悪事をさせない様にして」
「鍛えてです」
「確かな戦力にされますね」
「そしてです」  
 そのうえでというのだ。
「産業を大きくして」
「公共事業も行っているので」
「そうした方にです」
「仕事を増やして」
「そこで、です」
 さらにというのだ。
「ギャングになる様な人達を減らし」
「根本からよくしますね」
「そして警察もです」
 フォークナーはこちらのことも話した。
「強化しまして」
「ギャングを取り締まりますか」
「そうしていっていますが」
「成功していますね」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「私の結論は正しかったのですね」
「はい、ただギャングを退治しても」
 市長も答えた、今は二人で昼食を摂りつつ食べている。一緒にチーズやサラミにトマトそしてパイナップルを乗せたピザを食べている。
「モグラ叩きになるだけで」
「根本の解決にはならへんですね」
「幾らフォークナー様がお強くても」
 それでもというのだ。
「左様です」
「そうですね」
「ですから」
「私が政を選んだことはですね」
「正解です」
 そうだったというのだ。
「まことに」
「そうですか」
「事実マイアミの治安はギャングが激減し」
「よおなりましたね」
「それに産業も発展して」 
 そしてというのだ。
「豊かになっています」
「そうでした」
「ですから私も」 
 市長はコーラを飲みつつ言った、よく冷えたそれを。
「これからはです」
「いえ、市長さんはずっとです」
「出来ていますか」
「はい」
 こう言うのだった。
「むしろこれまでがです」
「マフィアが多過ぎて」
「それで、です」
「どうにもならなかったというのですね」
「最初に市長さんが言われた通り」
「そうですか」
「ですが今は」
 今現在の市長はというのだ。
「確かにです」
「市政が出来ていますか」
「はい」
 そうだというのだ。
「私が見ても。ですからこれからも」
「このマイアミをですか」
「市長さんとして」
 この立場でというのだ。
「お願いします」
「それでは」
「ギャングが多過ぎたので」
 その為にというのだ。
「どうしようもなかっただけで」
「私はですか」
「元々です」
「無能ではなかった」
「そう思います、誰でもその時点で限界があります」
 フォークナーは市長に穏やかな声で話した、そうしながらピザを実に美味しそうに食べフライドポテトもそうしている。 
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