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夢幻水滸伝

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第三百一話 優しきギャングその六

「私は結論を出しました」
「では」
「はい、これより」
 市長に畏まって話した。
「政をやらせて頂きます」
「旗揚げをされて」
「そうさせてもらいます」
「その結論に至った理由は」
「はい、やはりギャングの問題を解決するには」
 それにはとだ、フォークナーは答えた。
「政で以てです」
「根本から解決することですね」
「それが一番とです」
「結論を下されましたか」
「よい政を行えば」
 それでというのだ。
「ギャング達もです」
「減りますね」
「はい、彼等を倒して」
「減らしてもですね」
「根本のマイアミに来て生じて」
 そしてというのだ。
「居座る原因を解決しないとです」
「減りませんね」
「むしろ増えます、害虫もそうですから」
「出て来る原因を解決しないとですね」
「いなくなりません」
「その通りです、それでは」
「はい、旗揚げをして」
 そしてというのだ。
「政を行い」
「そしてですね」
「ギャングの問題を解決します」
「そうされますね」
「これより」
「では今から」
「旗揚げをします」
 ここに宣言をした。
「そうさせて頂きます」
「それでは」
「はい、政をやらせて頂きます」
「ではです」 
 市長はフォークナーの話をここまで聞いて笑顔で述べた。
「このマイアミにフォークナー様のお家を用意させて頂きます」
「お家をですか」
「お食事も用意して」
 こちらもというのだ。
「服も。それにお金もです」
「お給料もですか」
「棟梁となられたので」
 旗揚げをしてその勢力にというのだ。
「ですから」
「そこまでしてくれますか」
「この市庁舎に執務室ももうけさせてもらうので」
「ほなこれからは」
「はい、政に励まれて下さい」
「そうさせてもらいます、しかしそこまでしてもらうとは」
 フォークナーは恐縮して言った。
「悪いですね」
「悪くないです、その分働いて頂くことになるので」
「そやからですか」
「全くです、では」
「これからですね」
「宜しくお願いします」
「やらせて頂きます」
 フォークナーは頷いて応えた、そしてだった。
 市長との話を終えると即座に旗揚げを宣言した、そのうえで政をはじめたが。
 この宣言はほぼ瞬時にマイアミだけでなくその周辺の街や村にも及び彼はその日のうちにマイアミを中心とする複数の街や村を治める様になった。
 彼は警察力を強化し公共事業を大規模に行いそちらに労働力を向け産業育成政策を打ち出していった。
 そしてだ、そのうえでだった。
「ギャングを退治されますか」
「そして罪が軽い者達はです」
 フォークナーはマイアミの市長に答えた。 
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