夢幻水滸伝
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第三百話 優しい地獄の番犬その十二
「限界っす、しかしっす」
「それがですね」
「一人が二人になれば」
そうなればとだ、セリューはさらに話した。
「足し算にも掛け算にもなるっす」
「二ですね」
「しかしそれが二以上にっす」
「上がるのですね」
「三にもなれるっす」
二人ならというのだ。
「そして三人になればっす」
「尚更ですね」
「三からっす」
さらにというのだ。
「増えるっすよ」
「さらにですね」
「あくまで力を合わせればっすが」
そうであるならというのだ。
「しかしっす」
「力を確かに合わせれば」
「三が六にもなりっす」
「さらにですね」
「凄くなるっす、だからこそ」
それでというのだ。
「一人でいるよりもっす」
「星の方がお二人、三人と」
「なることっす、そやからっす」
ケルベロスで考える顔で話した。
「私はまずはノースカロライナ州を統一するっすが」
「それでもですね」
「そこからはっす」
「もう動かれないですか」
「勢力拡大はしないで」
そしてというのだ。
「そのうえでっす」
「内政に専念されて」
「とりあえず様子を見るっす」
「他の勢力の動きを」
「そうするっす」
「そうですか、では」
「まずは州の統一っす」
このことは行うと言って実際にだった。
セリューは勢力を東に東にと拡大していった、州の街や村が降れば迎え入れそうでないのなら攻めて降していった。
そしてローリーを掌握してだった。
州の東の端である海岸部にまで向かうというところで官吏達に言われた。
「海岸部の諸都市を掌握すれば」
「貿易も行えます」
「他勢力そしてアメリカ以外の地域とも」
「それが出来ます」
「貿易っすね、これまでは陸を通じてだったっすが」
陸路で他勢力と行っていたがというのだ。
「今度からはっすね」
「はい、海からもです」
「それが行えます」
「そうなればより多くの富が得られます」
「そうなります」
「それは大きいっすね、ではっす」
セリューは官吏達の話に頷いて述べた。
「海岸部の諸都市もっす」
「降る様に勧めますね」
「そして降ればよし」
「降らないのなら攻める」
「そうしますね」
「これまで通りっす」
それはというのだ。
「そうしていくっす」
「やはり富がありますと」
「その分勢力の予算も多くなります」
「そして政を行いやすくなります」
「そうなります」
「そうっす、お金は大事っす」
セリューは言い切った。
「これまでもそう思っていたっすが」
「こちらの世界に来られ」
「そしてですね」
「勢力を旗揚げされ」
「政も行う様になってですね」
「わかったっす、お金がないとっす」
それこそというのだ。
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