夢幻水滸伝
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第三百話 優しい地獄の番犬その九
「城壁や城門をある程度破壊すれば」
「それで白旗を挙げるっすね」
「勝敗が決したと」
そう考えられてというのだ。
「そうなっています」
「そうしたところあるっすね」
「流石に民を巻き込んで」
そしてというのだ。
「徹底抗戦はです」
「そうはないっすね」
「はい、それにセリュー様は一般市民には何もされないですね」
「そんな侵略戦争をするつもりはないっすよ」
発想の時点でない、そうした返事だった。
「私は」
「左様っすね」
「起きた世界のアメリカは戦となればっす」
そちらのことも話した。
「勝つ為に徹底的にやるっすから」
「民もですね」
「攻撃したりもっす」
これはネイティブアメリカンとの戦争や第二次世界大戦だけではない、南北戦争の方でも行っていた。自国民相手の内戦でも必要とあれば一般市民に対しても攻撃を行うという一面がアメリカにはあるのだ。
「しているっすが」
「ご主人様はですね」
「この世界ではそうする必要がないみたいっすし」
「民を攻撃することは悪い」
「強く思ってるっすから」
それ故にというのだ。
「私はっす」
「されないですね」
「そうっす」
ケルベロスにパフェを食べつつ考える顔で話した。
「これまでもっすし」
「これからもですね」
「そうっす」
「そのお考えはいいかと、そしてです」
「私がそうした考えだからっすか」
「そして何よりも善政を敷かれているので」
このことが最も大きくてというのだ。
「それで、です」
「多くの街や村がですね」
「降るのです」
戦なくというのだ。
「そうなっています、ですからこのまま」
「善政を敷いて」
「民を巻き込まない」
「そうしていくっすね」
「そうすべきです」
こう自身の主に話した。
「これからも」
「わかったっす、そして戦になれば私もっす」
「これまでも出陣されていますが」
「これからもそうしていくっす」
「指揮官陣頭ですか」
「そうして戦っていくっす」
是非にというのだった。
「私は」
「そうですね、それはです」
是非にと言うのだった。
「していくべきです」
「これからもっすね」
「この勢力で一番の戦力は」
「私っすか」
「そのことがです」
まさにというのだ。
「現実としてあるので」
「だからっすか」
「はい、出陣され」
そしてというのだ。
「陣頭で戦われるとです」
「一番強いっすね」
「星の方はそのステータスに全ての術が使え」
「神具もっすね」
「備えていますので」
それ故にというのだ。
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