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夢幻水滸伝

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第二百九十九話 さらなる勢力拡大へその五

「入らせてもらうことにしたっす」
「そやねんな」
「そうっす、これから宜しくっす」
「ほなな」
「それでっすが」
 セリューはメルヴィルが微笑んで頷いたのを見てからあらためて言った。
「私は職業は闘士で神具は」
「そこのケルベロスやな」
「名前もご存知っすね」
「いや、姿見たらわかるわ」  
 その三つ首の犬を見ての言葉だ。
「もうどう見てもな」
「ケルベロスっすか」
「ギリシア神話のな」
「はい、その通りです」
 ケルベロスはその通りと答えた、首は漆黒だがシェパードに似ていて目の光は案外穏やかなものである。
「私はケルベロスといいます」
「やっぱりそうか」
「セリュー様の忠実な神具であり」
 そしてというのだ。
「共に戦わせもらい政のことでご相談もです」
「受ける時があるか」
「左様です、全ての術を使うことも出来」
「そこは他の生きもの系の神具と一緒やな」
「そして牙に毒がある毒のブレスもです」
 これもというのだ。
「吐けます」
「そやねんな」
「そうした力で、です」
「セリューちゃんと一緒に戦ってるんやな」
「左様です」
 やはり礼儀正しく話した。
「私は」
「そやねんな」
「随分礼儀正しくて穏やかやな」
 ホーソーンはケルベロスの態度そして目の光を見て言った。
「冥界の番犬でも」
「特に常に悪人と戦う訳ではないので」
 ケルベロスはホーソーンにも礼儀正しく答えた。
「普段は私もです」
「穏やかなんか」
「そこは他の犬と同じです」
「ケルベロスは名犬っすよ」
 セリューが笑って話した。
「私をいつも守ってくれて普段は本当に大人しいっす」
「あくまで戦う時だけか」
「強いのはっす」
「そやねんな」
「そうっす、だから安心して下さいっす」
 ホーソーンに笑顔で話した。
「凄くっす」
「ええ子か」
「そうっすよ」
 こう言うのだった。
「だから私も頼りにしてるっす」
「そやねんな」
「そうっす、ではケルベロスもっす」
「ああ、一緒にな」
「宜しくっすよ」
 こうしたやり取りを経てだった。
 セリューはメルヴィル達の仲間に入った、彼女は早速勢力圏内の内政やモンスター退治にあたった。そうして一月程経てだった。
 メルヴィルは仲間達セリュー本人も入れた中で話した。
「セリューちゃんは警察関係が一番ええか」
「そうですね」 
 エミリーが応えた。
「見てたら」
「治安をよおすることについてはな」
「かなりですね」
「そやな」
「ノースカロライナ州の治安は随分ええですし」
 ヴォネガットも言った。
「こっちの勢力でも」
「いや、私も自分で思ってるっす」
 セリュー本人も言った。
「お仕事はっす」
「警察関係がやな」
「一番得意っす」
 治安を守り向上させることがというのだ。 
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