夢幻水滸伝
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第二百九十六話 アメリカのバイキングその七
「バイキングの冒険者も多いです」
「やっぱりそうですか」
「ではホーソーン様も」
「いや、わいは旗揚げしようとです」
「その決心がですか」
「あと少しでつきそうなんで」
それでというのだ。
「そやからです」
「冒険はされないですか」
「その為に戦うこともです」
「されないですか」
「はい、バイキングといっても冒険者は絶対やないので」
しなければならない、義務ではないというのだ。
「そやからです」
「だからですね」
「わいはその為には戦いません」
「そうですか」
「戦えない人弱い人そして」
「そうした存在の為にですか」
「戦います」
綱元にバーボンを飲みつつ答えた。
「そうします」
「そうですか」
「ほなまずはここで」
「まだ働かれますか」
「そうします、そして大丈夫と自分でも思えて」
この世界で旗揚げしてもというのだ。
「決心がつきましたら」
「旗揚げをされますか」
「そうします」
こう言ってだった。
ホーソーンはまたバーボンを飲んだ、そしてだった。
綱元と飲み続けた、その次の日も港の責任者として働きそれから暫くの間もそうしたがある休日のことだった。
彼は市長の家を訪れて決意した顔で言った。
「やっと今は思ってます」
「旗揚げの決心をですか」
「つけました」
こう市長に答えた。
「明日です」
「それを宣言されますか」
「はい」
その顔で答えた。
「そうします」
「そうですか、ではです」
「ほなですね」
「これからです」
市長はホーソーンに笑顔で言った。
「宜しくお願いします」
「拠点も決めてます」
「この街ですね」
「はい、ノーフォークからです」
まさにこの街からというのだ。
「旗揚げをして」
「勢力を拡大されて」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「バージニア州の統一をです」
「進められますか」
「まずはそれを行います」
「そのことも決意されてますね」
「はい」
まさにという返事だった。
「この世界のバージニア州は河川が多く」
「州全体を流れていますね」
「アメリカ全体がそうですね」
「はい、東部も西部もです」
共にとだ、市長はホーソーンに確かな顔で答えた。
「大小の河川がです」
「アメリカ全体を流れていますね」
「まさに血脈の様に」
「そうですね」
「それがアメリカの農業や様々な産業を支え」
「人の喉を潤し移動の手段にもなっていますね」
「そうなっています、その中心がミシシッピー川であり」
この大河でというのだ。
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