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夢幻水滸伝

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第二百九十四話 フィラデルフィアのアサシンその五

「やったしな、やっぱり自分の食べる分は」
「ご自身で、ですか」
「確かにしたくてな」
「ここはですか」
「そうしたし」
「公の方でそちらを保証してくれるのか」
「気が引けるわ、これからどうなるかわからんが」 
 生活のことはというのだ。
「それでもな」
「最初の食べる分はですか」
「確かにすべきやしな」
「これでよかったと」
「遠回りになったことは事実でもな」
 それでもというのだ。
「このことはな」
「後悔されませんか」
「私としてはな、けどこれから動くで」
「そうされますか」
「それで自分が今市庁舎にって言うたな」
「はい、行かれてはとです」
 首は主に確かな声で答えた。
「申し上げました」
「そやな、ほなな」
「そうされますか」
「そうするわ」
 首に今度は微笑んで答えた、座っている席のテーブルの上に置いている腕をまさにそうするという感じで上げて人差し指を動かしてだった。
 エミリーは首に話した、そのうえで。
 席を立ち家を出てだった、フィラデルフィアの市庁舎まで行ってだった。
 そのうえで門番の兵達に市長に会いたいと話すと。
 エルフの若い女の兵はエミリーが自分のことを話したのを受けて言った。
「まさかこの街に星の方が出られるとは」
「思わんかったか」
「はい、ですが出られたなら」
 エミリーを見つつ話した。
「それなら是非です」
「市長さんに会ってか」
「はい、そうしてです」
 そのうえでというのだ。
「これからです」
「動くことやな」
「そうされて下さい」
 是非にと言うのだった。
「私から市長に連絡しますので」
「そのうえでか」
「そうされて下さい」
「話が早いな、私のことを疑うとな」
 その様にというのだ。
「思ってたけどな」
「いえ、そのステータスを見れば」
 それでとだ、兵士はエミリーに真顔で答えた。
「もうです」
「疑わんか」
「そうです」
 まさにというのだ。
「全く、では」
「これからか」
「お会いして下さい」
「ほなな」 
 エミリーは兵士に笑顔で応えた、そうしてだった。
 すぐに初老の森人の女である市長の部屋に案内された、市長は彼女と向かい合ってソファーに座って会うとだった。
 彼女もエミリーのステータスを確認しそうして言った。
「間違いないですね」
「私は星の人か」
「それだけの高いステータスはです」
 レベルも含めてというのだ。
「確実にです」
「星の人なんやな」
「はい」
 まさにというのだ。
「他にはです」
「おらんか」
「この世界では普通はレベルにして四十で」
 それ位でというのだ。 
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