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夢幻水滸伝

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第二百九十二話 バージニア州へその八

「その欲をどう解消するか」
「そのことは重要ですね」
「極めてな、それでな」
「お給料は多く出して」
「手当もな」
「こうして出陣してもですね」
「その手当てを出してや」
 そうしてというのだ。
「戦闘があってもな」
「手当を出しますね」
「そしてお店に行かせて」 
 所謂風俗店にというのだ。
「それでや」
「馬鹿なことはですね」
「させん、そうした欲はな」
「お店で解消してもらいますね」
「そして食事もな」
 メルヴィルはこちらの話もした。
「しっかりとな」
「食べさせていますね」
「三食な」 
 まさにというのだ。
「そうしてもらってる」
「左様ですね」
「腹が減っては戦は出来んしな」
「こちらも充実してへんと」
「士気も落ちるしな」 
 だからだというのだ。
「そうしたこともな」
「考えていますね」
「そや、肉に野菜に魚に」
「デザートもですね」
「用意してな」
「食べてもらいますね」
「そや、それでわし等もな」
 メルヴィルは笑って話した。
「デザートもな」
「楽しみますね」
「今日のデザートはドーナツや」
「ええですね、僕ちんドーナツ大好きなんです」 
 ジェーンはドーナツと聞いて笑顔で応えた。
「実は」
「そうなんか」
「はい、そうですさかい」
「今日のデザートはやな」
「特に楽しみです」
「そうなんやな、わしも好きやしな」 
 メルヴィルもだった、笑顔での言葉だった。
「ほなな」
「一緒に楽しみましょう」
「そうしよな」 
 二人でこうした話もした、そしてだった。
 二人は実際にポークビーンズやほうれん草のソテーそれにスパムステーキにパンを食べてからだった。
 ドーナツも食べた、リッチモンドを占領した彼等は今度はリンチバーグを目指しさらに進んでいくのだった。
 そのリントバーグではだった。
 エミリーとホーソーンは合流していた、そのうえで二人で市庁舎の会議室で向かい合って話をしていた。
 エミリーからだ、ホーソーンに言った。
「ここで押し返せたらな」
「まだ戦うな」
「他の勢力にも話をしてな」
「そのうえでやな」
「戦う、けどな」
 それでもとだ、エミリーはここでこう言った。
「それもな」
「今度の戦で勝ったらやな」
「そや、負けたらな」
「もう降るしかないな」
「そうするしかないわ」
「そやな、正直勝ってや」
「メルヴィルさん達やなくてな」
「わい等がアメリカの覇者になりたいが」
「やっぱり強いわ」 
 エミリーは感嘆を込めてこうも言った。 
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